Latest update 2005-02-27
◇ 11月10日 2004年1月〜6月までの記事を別のページに移動しました。現在、ボランティアの協力を得て精力的に翻訳し随時アップロードしています。
◇ 翻訳ボランティアを募集しています。
日付の新しいニュースが上に来ています。
12月
2004.12.30
エコパークはバンダルボンの社会経済の向上に有効と大臣が発言
2004.12.21 政府、CHT各県評議会に7つ以上の行政権限委譲へ
2004.12.02
ラルマ、非協力的な政府を厳しく非難
2004.12.02
Naikkhongchhariで新たに武器押収
11月
2004.11.25
バンダルボンで新たな武器の隠し場所を発見
2004.11.24
バンダルバンで巨大な武器の隠し場所発見
2004.11.20
クツパロン難民キャンプで共同作戦
2004.11.12
自民族中心主義でない政府はCHT危機を解決すべき、とラルマ
2004.11.11
ションツ・ラルマが「再び武器を手にする」と政府に警告
2004.11.10
PCJSS本日MNラルマ氏追悼集会を開催
10月
政府CHTで茶園計画
バンダルボンで更なる武器押収
CHTで増加する身代金誘拐事
10月20日発 CHTの状況に関するレポート NEW
政府がCHT警察の規模を縮小
いまだ果たせぬ夢 ----女性UP議長の願い
チッタゴン市からCHTへ犯罪者逃亡
9月
ADB使節団、CHTプロジェクトを再評価
シェルプール県; 丘陵の村から犯罪者退散
カウカリ高原の恐怖−−シンギャ・チャクマさん監禁の日々
恐怖止まぬ反和平協定派武装集団の攻撃
CHTの経済開発に550万ドルの国連開発計画プロジェクト
UPDF武装集団急襲で300家族逃散:ランガマティ
爆弾脅迫:ランガマティ、カグラチョリ両市の投票で警戒厳重
CHTで共同造林開始の計画
軍隊のCHT撤退に入植者が反対
8月
カグラチョリ県、マラリアで519人死亡
ウヌポン死亡は軍事キャンプでの過酷な拷問のため、とPCJSSが抗議
カグラチョリの銃撃戦で反乱兵殺害
学校も病院もなく苦しむクラウラの先住民族
カーシ民族村民に死の脅迫
CHTの治安悪化、政治家が懸念-7月29日から1週間で5人殺害11人誘拐
2004.08.10 権利のための8・9先住民族集会
先住民族への弾圧止まず、とションツ・ラルマ
カグラチョリ:軍と警察がUPDFの道路封鎖を排除
軍、グイマラで無実のジュマ村民を拷問
家族2名がベンガル人入植者に殺害される
CHTで夫婦斬殺、乳児も危篤
バガイチョリで軍兵士が銃撃戦で死亡?
国連作業部会、バ政府に先住民族の権利保護を要請
アムネスティ・インターナショナル会員によるバングラデシュ政府への要請
7月
先住民族フォーラム、エコパーク計画中止とでっち上げ事件撤回を政府に要求
世界の先住民族代表、CHT和平協定実行を要請
さらに悪化する洪水
CHT地域評議会ルール作成の動き
英国、CHT開発計画に資金提供の用意
2004.07.13 カプタイ・ダム,増水で危険に
2004.07.06 インド・マハラシュトラ州 先住民族の子供の死亡が急増
2004年1月〜6月の記事は別のページに移動しました。
(別ページにリンク)
英文記事訳語表(準備中)
※本ページで郡とあるのはウポジラ(副県)の事です。
※6月以前の記事は新しいもの、重要なものから順次翻訳していきます。
※サマリーまたは要約と言及のないものは記事の全訳です(一部省略を含む)。引用する場合は必ず原文に当たって、ご自身の責任でお願いします。
※このページは原則として英語ホームページのNews
Clips に掲載した記事の中のごく一部を訳しています。英語HPでは2001年8月以降のチッタゴン丘陵地帯に関する重要な記事の殆どと北東インドの先住民関連記事を掲載しています。
<2004年12月>
2004.12.30 エコパークはバンダルボンの社会経済の向上に有効と大臣が発言
[12月29日バンダルボン発、The Bangladesh Observer] 本日、バンダルボン県における法秩序の問題と現在進められているいくつかの開発計画の進捗状況を総合的に検討するため、県法秩序委員会と県開発調整委員会の会議がそれぞれ個別に行われた、とバングラデシュ国営通信が伝えた。
環境・森林担当国務大臣Jafrul Islam Chowdhury氏−彼はバンダルボン県担当大臣でもある−が両会議の議長となり、担当官たちに対して、開発計画事業を予定期間内に完了させるため作業の進捗に関心を払うよう指示した。
会議には地方行政機関の高官、警察および一般の代表が出席した。特に同県での最近の治安部隊、国境警備隊(BDR)および警察による犯罪撲滅推進活動および大量の武器弾薬の押収が高く評価され、これらの機関に対して、治安と開発事業への妨害を防ぐ目的で引き続き同様の作戦を展開するよう求めた。
国務大臣は、「現政権の通信と観光部門によって行われている多くの開発計画が完了した暁には、バンダルボンは魅力的な観光地に生まれ変わるだろう」と話す。
また、この計画は非常に多くの就職機会を生み出し、エコ・パーク完成後は予定地域の経済力が爆発的に伸びるはずだ、と述べた。
Jarful Islam Chowdhury 大臣は、当局に対してエコ・パーク計画の進展状況に関して尋ね、プロジェクト推進に当たってプロジェクト地域の住民の数々の問題に関して注意深く事に当たるよう指示した。
会合では、エコ・パークがこの地域の人々の社会経済状況の改善に顕著な貢献をすることを望むよりもむしろ、このプロジェクトによって誰も自分たちの家を立ち退くことがないよう求める意見が述べられた。
国務大臣は、犯罪撲滅推進活動および犯罪集団から大量の武器弾薬が回収されたことを受けて、バンダルボン県における法と秩序の状況は著しく改善したと主張した。
<p>会議には他に、バンダルボン丘陵県評議会議長Ma Ma Ching氏、Sheikh Alauddin県長官、バンダルボン郡議長Mizanur
Rahman Biplob氏、ラマ郡議長Mohammad Ismail氏、県評議会議員Lushi Mong氏および関係当局の担当官が出席した。
http://www.bangladeshobserveronline.com/new/2004/12/30/district.htm
2004.12.21 政府、CHT各県評議会に7つ以上の行政権限委譲へ
50万ドルの開発計画承認、訪問中の国会委員会先住民指導者に明かす
【ランガマティ発:The Daily Star】バングラデシュ民族主義党(BNP)率いる4党連合政権がCHT和平協定の実施を再開した。
「首相はCHT省の大臣も兼ねていますが、彼女は私たちにみなさんの声を良く聞き、みなさんの要望を伺い、ボトムアップ・アプローチにベースを置いた提案を作成するよう我々に命じました」と、CHT担当院内委員会幹事で与党BNPの代議士Md
Mosharaf Hossain議員は土曜日に行われた先住民族コミュニティーの代表者および行政官たちとの会合の場で述べた。
議員は9人の院内委員会メンバーを伴いランガマティ県とカグラチョリ県を訪問した。訪問団は月曜日にバンダルボンを訪問する予定になっていたが直前になって延期された。
会合において先住民リーダーたちが和平協定の履行やCHT地域の開発に関連する様々な要求を、議員は「政府はCHTの人々に絶えず関心を払ってきました」と述べた。
「一言で言えば、問題はコンフィデンス(信頼や信用、自信)の危機によってこの地域の人々が苦しんでいることであり、それは長く続いた武装闘争の結果もたらされたものです。
何人も愛国心に欠けることなく、すべての民がバングラデシュ人であるということを私たちは心に刻み込む必要があります。
政府は土地委員会議長の任期を3年間延長し、帰還難民および国内避難民の復興支援対策委員会委員長に先住民族出身者を起用し、また、政府の7部局以上を各丘陵県評議会に移管する準備を進めてます。
頂いた手紙はCHT地域評議会と丘陵各県その他の地方自治体選挙の実施に関する提案を求めている「法、公正および議会担当省(Ministry
of Law, Justice and Parliamentary Affairs)」に送ります。
なお、援助機関による開発プロジェクトは貧困削減と信頼回復のために実施されています」、と述べた。
この会合はランガマティ丘陵県公会堂においてモニショポン・デワンCHT省副大臣を議長に開かれた。発言者には以下の人々を含む。
ランガマティ丘陵県評議会議長Dr Maniklal Dewan, チャクマ王 Devashish Roy, 前大統領顧問BK
Dewan およびAK Dewan, 退役文官 Nirmolendu Tripura, Mothuralal Chakma, Madhobilota
Chakma, Tuku Talukder, Sagarika Roaza, 弁護士のShaktiman Chakma, Biru
Kumar Tanchangya, U Sha Hla Roaza および Manosh Mukur Chakma.
会合に出席した国会委員会メンバーはBNPのワドゥヅ・ブイヤン議員, Shahjahan Choudhury議員, Md Shahjahan議員,
Mustafa Kamal Pasa 議員および Moazzem Hossain Alal議員
Devashish Roy氏とNirmolendu Tripura氏は、CHT省顧問の再編成、そして現在一部の民族のみに割り当てられているCHT地域評議会および丘陵各県評議会の民族代表枠をすべての民族に拡大すべきであると提案した。
「少数の民族グループは絶滅しないために助けを必要としている」とNirmolendu Tripura氏は訴えた。
Tuku Talukder女史はスピーチの中で、選挙で選ばれた女性リーダーを県評議会評議員に、そして丘陵地域評議会の女性議席をもっと増やすよう要求した。
Md Shahjahan議員は「政府は和平協定の履行を段階的に行っている」と述べた。
「決定は大変明快だ。政府は和平協定をいかなる政党の観点からも見ていない」と言った。
同議員は、土地の分配がCHTにおける根本的な問題であると認め、「この問題は大変慎重かつ注意深く扱う必要があり、そのため皆さんの意見を伺うために私たちは来たのです」と言った。
モニショポン・デワンCHT省副大臣は、首相はUNDPによる予算50万ドルで2009年まで行われる開発5カ年計画を承認した、と述べた。この予算は健康教育、通信および貧困軽減に使われる。
さらに、アジア開発銀行が総額42億タカ(約80億円)の貧困削減プロジェクトを実施中だ。
CHT開発委員会議長であるワドゥヅ・ブイヤン議員は、自分はCHTで高い地位に就いている唯一のベンガル人である、と言った。和平協定により、先住民族はCHT省副大臣他5つの重要ポスト、すなわち、CHT地域評議会議長職、難民復興支援本部長職および丘陵3県の評議会議長職、を与えられていると述べた。彼の就任以来、先住民族側は同人の解任を要求し続けているという経緯がある。
ワドゥヅ議員は、CHT開発委員会議長にベンガル人はなれないと和平協定にはっきりと書いてあるわけではない、と指摘。彼は和平協定を引用して「当該職の任命に当たっては先住民を優先する」と書いてあるに過ぎないと述べた。
http://www.thedailystar.net/2004/12/21/d41221070276.htm
2004.12.02 ラルマ、非協力的な政府を厳しく非難
今日CHT和平合意の遂行を求めて丘陵地帯でアジテーション
スタッフ通信員
政府はチッタゴン丘陵地帯和平合意を全面的に履行する意図はなく、むしろ丘陵地域内の「反先住民族勢力」を支持している、とチッタゴン丘陵地帯地域評議会の議長のションツ・ラルマことジョティリンドロ・ボディプリヨ・ラルマが昨日断言した。
7年前の1997年12月2日に署名された和平合意の目的はまだ実現されていない、とチッタゴン丘陵地帯民族統一党(PCJSS)の議長でもあるラルマは語った。
和平合意7周年を迎えるの前の晩にダッカで行われた記者会見で、6項目の要求を提唱し、政府にこの国の多大な利益となるようすぐにでも自分達と会見するよう要求した。 一方、我々の通信員によると、PCJSSは今日丘陵3地域で和平合意の完全遂行を求めるアジテーションに出掛けることになっている、ということだ。
PCJSSを代表して署名したラルマは、和平合意の基本条項はまだ実行されていない、と言っている。
丘陵地帯の人々は和平合意が十分に遂行されていないことに失望している。政府が我々の要求をのまなければ、そこでのどんな結果であろうと責任を負うことになるだろう」と、ラルマは国民記者クラブで行われた記者会見で語った。
6項目の要求には以下のことが含まれている。それは、ただちに和平合意を完全に遂行すること、CHT開発委員会の議長からワズドゥ・ブイヤン国会議員を解任すること、というのも去年カグラチョリのマハルチョリ村を焼き払った黒幕だからだ、とラルマは言っている。
ラルマはまた、ウッタラン作戦の中止とCHTからの軍隊の撤退、チッタゴン丘陵担当省大臣を先住民族から任命すること、CHT土地委員会が適切に機能するようにすること、及びCHTの永住者からなる投票者リストの準備も要求した。
その他の要求は、地域評議会及び丘陵3県評議会の選挙とCHT開発委員会の議長に先住民を任命すること、であった。
地域評議会は何の力もなく、地方行政府はそれを当然と考えていると、ラルマは語った。このことは、政府が評議会をどう考えているのかも明らかにしていると、彼は加えた。
4党連合が政権に就いてから、和平合意実施のペースが落ち、今までにしてきたことは、帰還難民復興対策委員会議長を任命したことだけだった。政府は会議では多くの事をすると同意しておきながら、決して実行しない、とPCJSSの党首は語った。
CHTの和平合意で20年間の野戦を終わらせ、先住民を地方行政に組み入れることで彼らが平和に暮らせる道を探してきたが、政策決定の段階で彼らが関与しても相手にされていない。
丘陵地帯の人々は、和平合意にもかかわらず軍隊が駐留し続けていることを不満に思っている。
和平合意に署名してから、多くのベンガル語を話す人々がチッタゴン丘陵地帯に移住し、行政の援助でそこに定住してきた、とラルマ。
先住民と入植者の割合は今や55対45だ、と彼は指摘している。
PCJSS幹部で記者会見に出席したのは、モンゴル・クマール・チャクマ、ショクティポド・トリプラ、ショクティマン・チャクマの各氏。Parbatya Adi Bangalee Parishad(丘陵オディ・ベンガリ協会)のユスフ・アラム氏も出席していた。(翻訳協力:伊東)
http://www.thedailystar.net/2004/12/02/d41202011211.htm
2004.12.02 Naikkhongchhariで新たに武器押収
AK47ライフル8丁、LMG8丁をテロリストの隠れ家で発見
[The Daily Star] バングラデシュ国境警備隊(BDR)は火曜日の夜、バンダルボン県のNaikkhongchhariウポジラで、AK47ライフルと軽機関銃を含む多量の武器および弾薬を押収し、連続して同地域からの武器発見となった。
押収された武器に含まれていたのは、AK47ライフル8丁と弾倉48個、軽機関銃(LMG)8丁と弾倉6個、それにおよそ4000発の銃弾。
この捜査を指揮したBDR第40部隊の地区指揮官Hasinur Rahman中佐によれば、BDRは密告を受けてJaruliachhariの丘陵地帯を捜索。犯人らのキャンプ跡2ヶ所で地面を掘り返したところ、隠されていた武器を発見したという。
キャンプは、バングラデシュとミャンマーの国境から7キロ以内の地点に設営されていた。
BDRは11月23日の火曜日にも、AK47ライフル7丁と銃弾1275発、M16ライフル2丁と銃弾90発、ポイント22口径ライフル1丁、12口径ショットガン2丁、自動小銃2丁、空気銃用の銃弾146発、ピストルの銃弾160発、それにロケット発射機1台をTekchhariで発見。
10月16日と21日、22日に行われた3つの捜査でも同様に、AK47ライフル3丁、重量マシンガン用の薬莢169個、M16ライフル用の銃弾2945発、サブマシンガンの銃弾99発とAK47ライフルの銃弾47発、高周波ワイヤレスセット37個、それに双眼鏡9つが押収されている。
昨年の12月30日には、対戦車用地雷32個、対人地雷7個、40ミリロケット発射機6台、装填式ロケットランチャー・セル10個、装填用GF爆弾18個およびロケット発射機用の材料14個がバングラデシュとミャンマーの国境から数キロ離れたLembuchhari
Paraで見つかっている。(翻訳協力:仲本理恵子)
http://www.thedailystar.net/2004/12/02/d4120201022.htm
<2004年11月>
2004.11.25 バンダルボンで新たな武器の隠し場所を発見
迫撃砲、LMG、および弾薬を押収
[The Daily Star]バングラデシュ国境警備隊(BDR)は昨日、国境付近のNaikkhongchhariで、迫撃砲や軽機関銃(LMG)を含む銃器および弾薬を押収した。同ウポジラでは、前日に大掛かりな銃器と弾薬の押収が行われたばかり。
密告があったことから、BDRライフル部隊40人が正午から捜索を続け、ウポジラ中心地から3キロ離れたミャンマー国境付近の丘陵地ジョルラチョリ(Jarullachhari)から高性能武器を発見した。
押収された武器は、60ミリ口径、2インチ口径の迫撃砲がそれぞれ2基、イギリス製LMG3丁および弾倉49個、自動装填式ライフル(SLR)用弾倉32個、AK47ライフル用弾倉11個、イギリス製LMGの銃弾2000発。
BDRは火曜日に、同ウポジラの村テチョリ(Techhari)にある森林から、AK47ライフル7丁とM16ライフル2丁、ロケット弾発射機1台、ポイント22口径ライフル1丁、12口径ショットガン2丁、空気銃2丁、AK47の銃弾1275発とM16用銃弾90発を含む計1671発の銃弾を押収している。
Naikkhongchhari方面の指揮官であり、火曜日の捜索も指揮したHasinur Rahman中佐率いるBDR部隊は、朝方からJarullachhari付近の捜索を開始し、地下に隠してあった武器を発見した。
一方で法執行機関の関係者は、ここ数カ月間、Naikkhongchhariに於いて大量の高性能銃器および爆薬、弾薬の押収が続いているにもかかわらず、銃器の出所については口を固く閉ざしている。
情報筋によると、ミャンマー国境沿いのアラカン(Arakan)地方の反政府イスラム教徒が大量の銃器、爆薬、および弾薬に関係している可能性があるという。
昨年、ミャンマーの軍政と対立しているアラカン・ロヒンギャ民族機構(Arakan Rohingya Nationalist Organisation)と共産主義グループは協定を結んでおり、ロヒンギャ民族の援助の下で武器や弾薬の密輸が開始されている。
Hasinur中佐はこれに関する質問に対し、武器や弾薬を隠蔽した犯人ははっきりと特定できていないと回答。また、自分たちはBDR自体の情報機関を利用して武器および弾薬の押収に当たっていると述べた。
ここ数カ月でBDRは、M16およびAK47ライフル、手榴弾、対戦車用地雷、対人地雷、ロケット弾発射機、強力な爆弾、ワイヤレスセット、マシンガン、プラスチック爆弾、火薬、酸およびその他薬物が詰められた容器を含む大量の武器や弾薬、爆薬を国境付近で押収している。(翻訳協力:仲本理恵子)
http://www.thedailystar.net/2004/11/25/d4112501022.htm
2004.11.24 バンダルバンで巨大な武器の隠し場所発見
押収された武器の中にはAK-47sが7丁、M-16ライフルが2丁、ロケットランチャーが1つ含まれていた
[the Independent] バングラデシュ国境警備隊(BDR)が昨日、バンダルバンのNaikhongchhari郡、Techariの人里離れた丘陵にある「テロリスト」の隠れ家から、大量の武器と弾薬を発見した。
BDRのチッタゴン地区国境警備隊第40部隊が発見した武器と弾薬は、M-16ライフル2丁と弾倉2個、AK-47ライフル7丁と弾倉32個、ロケットランチャーが1つ、オートマエアーライフルとその弾倉2個、ライフル22丁と弾倉1個、そして12口径のショットガン2丁である。発見された弾薬は、M-16ライフル用90発、AK-47ライフル用1275発、ピストル用14発、エアライフル用144発である。
UNBは付け加えた。:BDRの発表では、BDR第40部隊の長官、BirprotikのL. Colonel Hasinur Rahman中佐に指揮されたBDR部隊は、「インテリジェンス・インフォメーション」作戦による軍事行動で、Techariにある人里離れた丘陵地帯の「テロリストの隠れ家」を攻略した。準軍隊は、正午にその隠れ家で遺棄された武器と弾薬を発見した。UNB地域記者は、作戦は「テロリスト」を追い詰めるまで続き、さらなる武器と弾薬を押収したと伝えた。
この記事が昨夜9時に送信されるまで「この関連では誰一人逮捕できなかった」とUNBとの電話でBDRが語った。
この丘陵地帯における大規模な捜索は、月曜未明の殺し屋による軍仕官殺害を受けて、治安部隊によって開始された。(翻訳協力:根本)
http://www.thedailystar.net/2004/11/25/d4112501022.htm
2004.11.20 クツパロン難民キャンプで共同作戦
ロヒンギャ難民の3遺体を収容、さらに22名を拘束
BDR、最重要指名手配犯のラルを逮捕
Julfikar Ali Manik記者
[The Daily Star] 100人以上を負傷させた木曜日のロヒンギャ難民との銃撃戦から1日経って、共同作戦に参加した治安組織は、昨日(11月19日、金曜日)コックス・バザール、ウキヤ郡のクツパロン難民キャンプでさらに11名逮捕し、周辺の丘陵地から難民の遺体3体を収容した。
郡内のツツールビル地域の村民が取り押さえたのは、今回の作戦でパニックになり、キャンプから逃げ出した大量の難民や犯罪者の中でもロヒンギャの犯罪者とされているさらなる11名であった。村民は金曜日の夕方、拘束していた11名を警察に引き渡した。
警察は、昨日(金曜日)未明キャンプ近くの丘陵地の森で、銃弾を多数打ち込まれた遺体3体−−Saleh Ahmed(50才)、Saber
Ahmed(24才)、Ehsanullah(16才)−−を発見した。警察関係者によると、3名とも犯罪者で、木曜日の治安組織との小戦闘に巻き込まれたということだ。
ウキヤ警察署の副署長ショフィクル・ラーマンが、昨日(金曜日)電話でデイリー・スター紙に話したところによると、3名はクツパロン難民キャンプでロヒンギャ難民と登録されていたということだ。彼らは昨日(金曜日)午後検死が済んでから、地元の一般市当局(一般市)により埋葬された。
関係者によると、地元当局は、難民の手にしていた小火器に関心を持ち、警察が武器のキャンプ内への入手経路を徹底的に調査しているということだ。
その間に、バングラデシュ国境警備隊(BDR)は昨日、コックス・バザールのイナニ地域で、5名のロヒンギャ難民を取り押さえたが、その中には地元でラル議長として知られていた、最重要指名手配犯のラル・ミアこと本名アブドゥール・ハキムもいた。
ラルは自身に対する数件の刑事事件を抱えている。彼は、ロヒンギャ難民の帰還に反対して煽動していたのだ。
ラル以外に逮捕されたのは、Abdul HamidとManu Mia、Abdus Sabur、Abdul Hyeであった。警察では、5名全員がクツパロン難民キャンプの難民として登録されている、と言っている。
BDR関係者は、BDRのジープ1台が夕方、コックス・バザールに向かう途中でラルたちを捕まえたのだと、ほのめかしていた。
共同作戦
警察とBDRとアンサルは、木曜日の夜に共同作戦を開始し、昨日(金曜日)も継続して行なった。彼らは木曜日の銃撃戦に関与した罪で11名のロヒンギャ難民を逮捕した。しかし、組織的な活動にもかかわらず、何の武器も回収されなかった。
木曜の早朝、9名の難民が逮捕された。
地元警察とBDRおよび諜報機関の情報筋は電話での取材に対して、衝突後その地域では不穏な静けさが広がっている、と語った。
そこを訪れた関係者が言うには、木曜日の衝突と昨日(金曜日)の共同作戦が、キャンプ内の難民達にパニックを引き起こし、そのうちの犯罪者や不法入国者が近くの丘陵地の森に逃げ込んだ、ということだ。
BDRの関係者によると、警察やアンサル、警察のRange Reserve Force(山岳予備部隊?)が作戦を実行している間、BDRの3小隊はその地域で待機していた。BDRの人員は、この報告の届けが済む昨日(金曜日)の午後8時まで、その地域に配備されたままであった。
警察の高官とコックス・バザールのロヒンギャ難民帰還委員会(RRRC)が昨日、キャンプを訪問した。
RRRCの関係者は、ここ3ヶ月というもの難民達はキャンプの規則に反していた指摘した。彼らは自分達で公式化した規則でキャンプを運営し、事実、支配権を握っていたのだ。
難民達はキャンプから外出する際、キャンプの責任者発行のパスを携行するのを拒否し、自分達の仲間をキャンプの責任者として選出した。彼らはまた、不法入国者や犯罪者達もかくまっていた。
さらに、難民達は丘陵地の国境地域を通して武器を持ち込んでいた、と情報筋は語った。
一部の難民は犯罪分子と協力して、ミャンマーへの帰還に対する煽動の一環としてデモ行進を行なわせ、キャンプで会議を開いていた。
残っているロヒンギャ難民の帰還は、ここ6ヶ月の間、引き延ばされてきた。
当局によると、難民達が現時点では本国に戻る意志がない上に、この件に関係した役人はこれ以上帰還の話は行なわれないだろうと思っている、ということだ。
1992年以来、236,490名のロヒンギャ難民が帰還している。彼らはイスラム教徒である。彼らは、ミャンマーの軍事政権からの弾圧をのがれるため、1991年バングラデシュに避難してきた。
目下のところ、「公式に認定された」ロヒンギャ難民は、2,976世帯19,841名で2つのキャンプに滞在している。―テクナ郡のナヤパラ難民キャンプとウキヤのクツパロン難民キャンプだ。しかし、「非公式の推定」では約20万人の難民がコックス・バザール地方にいる。
昨日の共同作戦で逮捕されたのは、Abu Sayed、Md Alam、Ali Ahmad、Badshah Mia、Ali Ahmed、Noor
Ayesha、Mushtak Begum、Halima Khatun、Md Yasin、Nurul AlamとMir Ahmed。
村民に捕まった11名のロヒンギャの犯罪者は、Nurul Haque、Idris、Abu Shama、Abu Taher、Hashu
Mia、Noor Mohammad、Mohammad Selim、Noor Hossain、Mohammad Tayeb、Ayub
AliとMia Ahmad。(翻訳協力:伊東)
http://www.thedailystar.net/2004/11/20/d4112001022.htm
2004.11.12 自民族中心主義でない政府はCHT危機を解決すべき、とラルマ
[The Daily Satar] 本当に民主的かつ自民族中心主義でない(non-communal)政府であるならばCHTの諸問題を解決する必要があるとPCJSS党首のションツ・ラルマが水曜日に語った。
ラルマ氏はバンダルボンの政府宿舎(Circuit House)においてジャーナリストたちに向けて「4党連合政権は和平協定を実施しなかったことで既に先住民族の信頼を失っている」と言った。
丘陵地帯における政府高官の活動は丘陵地域評議会の活動を停滞させることを狙ったものであるとションツ・ラルマ氏は主張する。
「陸軍は依然としてチッタゴン丘陵地帯で活発に活動を展開しており、政府は秘書官を使って私をスパイさせている」と申し立てた。
http://www.thedailystar.net/2004/11/12/d41112100468.htm
訳注:南アジアでは英領インド帝国時代に台頭したcommunalismがパキスタンの分離独立という事態に発展したことから、コミュナルあるいはコミュナリズムという言葉は通常、偏狭で排他的な宗教的コミュナリズムの事をいう。しかし、ラルマは先住民族の立場から政府のコミュナリズム的傾向を暗に批判しているので、ここでは民族的なコミュナリズムすなわち自民族中心主義の事を述べているのだと解した。
2004.11.11
ションツ・ラルマが「再び武器を手にする」と政府に警告
[2004.11.11 バンダルボン発、The Daily Star]
昨日、チッタゴン丘陵民族統一党(PCJSS)党首ジョティリンドロ・ボディプリヨ・ラルマ、通称ションツ・ラルマは、ジュマ民族は自分たちの権利が確立されないままであれば再び武器を取って戦うことも辞さないとの警告を発した。
「和平協定締結から7年が経つにも関わらず、政府は未だに協定内容を履行していない。そして、協定を破ってこの地域に新しい軍事キャンプの設営を始めている」と述べた。発言は、バンダルボンで行こなわれたPCJSS創設者M・N・ラルマ氏21周忌の記念集会でのもの。
またPCJSSの他の幹部たちは、政府は丘陵地帯に入植者を入れるため、先住民族を彼ら自身の土地から追い立てようとしていると非難した。
ラルマ氏はまた、政府は和平協定の廃棄を要求してPCJSSと対立している統一人民民主戦線を後押ししていると告発した。
集会にはJatiya Samajtantrik Dal (JSD)代表ハサヌル・ハク・イヌー氏、労働党幹部ハイデル・アクバル・カーン・ロノ氏、およびバングラデシュ共産党幹部ディボロック・シン氏らも出席した。
http://www.thedailystar.net/2004/11/11/d41111012118.htm
※訳者注 M・N・Larma ダッカ大学の学生時代から実弟ションツ・ラルマらと共に丘陵僻地での無償教育に取り組み、バングラデシュ独立後、先住民族をベンガル人に統合しようとする政府の政策に反対してPCJSSを組織。初のCHT選出国会議員となり、1983年、JSSを意のままに操ろうとの意図を持ったインド政府の画策によって分裂したプリティ派によって暗殺された。
2004.11.10 PCJSS本日MNラルマ氏追悼集会を開催
[ランガマティ発、The Daily Star] チッタゴン丘陵民族統一党(PCJSS)は本日、同党創立者のマノベンドラ・ナラヤン・ラルマ21周忌の記念集会を入念に練られたプログラムの下、ランガマティ、カグラチョリ、バンダルボンの丘陵3県で開催する。
PCJSS中央委員会財務部長シャティヤ・ビール・デワン氏によれば、追悼式では黒いバッチをつけてのデモ、各県庁所在地での集会と行進、花で飾ったMNラルマ氏の遺影の展示、討論集会、そして夜にはロウソクを灯して故人を忍ぶなどのプログラムを用意しているという。
PCJSSの現党首ジョティリンドリヤ・ボディプリヨ・ラルマ通称ションツ・ラルマ氏はバンダルボンで開かれる集会に出席する。
http://www.thedailystar.net/2004/11/10/d41110070874.htm
<2004年10月>
政府、CHTで茶園計画
Shahidul Islam
[2004.10.27 The Daily Star]
政府は、チッタゴン丘陵地帯(CHT)における経済発展の新たな展望の先駆けにしようと、丘陵地帯3県で茶栽培を計画している。 「CHTには経済成長に関して多くの可能性があるにもかかわらず、バンダルバン、カグラチョリ、ランガマティといった丘陵地帯3県の社会経済開発は、長い間放置されていた。商用茶園は、そこでの主な選択肢の一つとなるであろう。それに、投資家が容易にこの機会を利用でき、そこから莫大な利益を得ることも可能だ」と茶の取引関係者や国営バングラデシュ茶産業公社(BTB)関係筋は言っている。
「国内の茶生産と市場を拡大するため、政府は去年、丘陵地帯3県で茶園を開始するという長期プロジェクトを採用した。最初は小規模で行なう計画である」ということだ。
政府は、2003年に実験的にそのプロジェクトに着手した。政府は、このために3県で約7,000haの土地を割り当て、茶の種類は「クローン」(注1)のみとなるであろう。
このプロジェクトに興味がある農家は、十分な貸付金、肥料、苗木、広範囲の訓練や技術的なノウハウを始めとして、必要な全ての総合的物流支援を受けられるであろう、と彼らは言っている。
貸付金の支払い手続きは迅速簡単で、貸付金に対する金利も低くなるだろうと情報筋は言っている。
「我々がバンダルバン、ランガマティ、カグラチョリの3県で土壌試験を行なったところ、その地域の土地は、品質の良い茶の栽培に適していると判断された」と、ここのBTBの役人は言った。
前通商大臣Amir Khosru Mahmud Chowdhuryは、バンダルバン県で200本の苗木を植樹し、プロジェクトを開始した。
バンダルバン県サダル(Sadar)郡では、スアロク(Sualok)とスルトナプル(Sultnapur)の2000haの土地が最初の茶栽培に選ばれた。Mong
Thuai ChingとMahibullahが所有する土地だ。また、政府は彼らに茶の育成用として貸付金も用意した。
このプロジェクトで政府は、600万タカ(約1200万円)をバンダルバン県の50軒の農家に貸付金として提供することになる。これを受けて、今年約400万タカ(約800万円)が、プロジェクトに関心のある31軒の農家に割り当てられることになるだろう。
チッタゴンのある業者は、CHTでの茶園はかなり見込みがあると言っている。「一般的に苗木は成長に3〜4年かかり、その後茶葉摘みできるようになる」
「チッタゴン丘陵地帯3県は、広大で肥沃な土地を有し、そこを茶園に開発できる」と彼らは言っている。
丘陵地帯で茶園が注目されたことで、そこの人々の将来の発展について考えることとなり、CHTの全体的な社会経済図に影響を与えることになるだろう。「茶栽培はCHTに革命的な変化をもたらすだろう。とりわけ観光分野において。そしてそれが、先住民族の人々の雇用機会を作ることになる」と彼らは言っている。
(翻訳協力:伊東)
<写真説明>
チッタゴン丘陵地帯にポツンとある茶園は、150エーカーのWaggyachhara茶園の一部で、ランガマティ県カプタイ郡のShitapahar保護林の近く、カルナフリ川の土手にある。この茶園は数十年前に創られ、工場での商業生産とカプタイにあるセールス・センターでの販売を始めた。当局は、段階的に全880エーカーの土地で茶栽培を行なうよう計画している。写真:Monirul
Alam
http://www.thedailystar.net/2004/10/27/d410273502128.htm
[訳注] 茶の種類で「クローン」とは正確にはClonalの事で、一般に親株から切った枝を土に直接挿し木する栽培方法が取られている。これには中国種、アッサム種、ハイブリッドも含まれる。例えば中国種であればCHINAと表示されるが、インド産クローナルの場合はCLと表示されている。
2. チッタゴン丘陵地帯での茶の栽培はすでに植民地時代に始まっている。1860年代から70年代、植民地政府は森林資源の保護を名目に丘陵民の森林利用を制限あるいは禁止する一方、茶の栽培などのためにヨーロッパの企業に対して肥沃で良質な土地を分け与えている。植民地時代からの森林保護政策についてはコラム「森林-CHTでの開発努力の結果」を参照されたい。
バンダルボンで更なる武器押収−−AK47、対空弾薬を発見
[2004.10.24 The Daily Star] 昨日早朝、バングラデシュ国境警備隊(BDR)が、バンダルボン県のNaikhangchhariウポジラの僻地にある山村から、対空弾薬を含む武器および弾薬の隠し場所を発見した。
武器と弾薬の中には、AK47ライフル1丁、ライフル用の銃弾47発が入った弾倉2つ、M16ライフルの銃弾2945発、169の対空弾薬とマシンガン弾77発が含まれていた。
BDRによれば、密告があってNaikhangchhari方面の指揮官であるHasinur Rahman中佐率 いる部隊を、同ウポジラのBaishari地域近隣に派遣した。部隊は
Goanchara村、Goalmara村およびBoiddyapara村を捜索し、地下に隠してあった武器弾薬を押収したという。
別の作戦では、陸軍とBDRの合同部隊が昨日、SBBL銃2丁、ワイヤレスセット1つ、携帯電話セットを1つ、軍服7着、バンダルボンのRoangchhariウポジラ下のBaiddahpara地域での通行料金レシートを押収している。
またBDRは、犯罪者6人を逮捕し、仮に使用していた隠れ家を取り壊した。
軍とBDRの大規模部隊は、軍の上官2名が重傷を負った金曜日のRoangchhariウポジラにおける軍と武装犯罪集団との3時間に渡たる銃撃戦を受けて、この付近一帯を捜索した。
一方、金曜の銃撃戦の後で犯人らがBetcchharaから森林の奥へと移動した為、拉致された2人のベンガル人(非丘陵民)の安否の確認は難しくなっている。
BDRは既にこれまでの3作戦で、10月16日と21日にNaikhangchhariの複数地域から、AK47ライフル2丁、AK47の銃弾44発、M16ライフルの銃弾1556発、ワイヤレスセット37個、双眼鏡9つを押収している。
(翻訳協力:仲本理恵子)
http://www.thedailystar.net/2004/10/24/d41024011010.htm
CHTで増加する身代金誘拐事件
[2004.10.23 The Indepemdemt, NAZIMUDDIN SHYAMOL, CHITTAGONG]
10月22日:近頃ランガマティ、カグラチョリ、バンダルバンの3丘陵県では、再び誘拐事件が驚くほど増えている。
バンダルバン丘陵県で二人のビジネスマンが誘拐されてから34日も経つのに、警察は二人を救えなかった、と情報筋は述べた。しかし軍隊はまだ二人の捜索を続けている。
情報筋によると武装した悪党達は先月9月18日に、同県のローングチョリ郡タラサから来たスィディク・スベダルさん(60)とアブドゥル・カレクさん(42)とみられる2人のビジネスマンを誘拐した。その後誘拐犯達は、身代金としてそれぞれ40万タカを要求するメッセージを被害者の家族へ送った。
我々のバンダルバン特派員、モハメド・ザカリアは次のように報告した。最初、悪党どもは誘拐されたビジネスマンから4万タカの違法な「みかじめ」を取ろうとした。しかし彼らが金の支払いを拒んだため、それが誘拐へとつながった。
もう一人、誘拐されたビジネスマンでバンダルバン丘陵県のヒルサイド・リゾートのオーナー、ハサン・マハブーブ・バブルさんは、誘拐されてから22日後、伝えられるところによると家族が未公開の額を身代金として誘拐犯に支払った後に、犯人達によって解放された。
情報筋によると、組織化された誘拐犯の集団は、3丘陵県で毎月2〜3人を誘拐しているという。ほとんどの場合、誘拐された人の家族は被害者の安全を思い、警察には知らせない。誘拐犯たちは近代的な武器を所有し、政治的な黒幕の保護下にある、と情報筋は付け加えた。
誘拐犯達は被害者の家族から身代金を要求する。もし彼らが身代金を払い損なえば、ほとんどの場合誘拐犯は被害者を殺害する。
警察は、大部分の被害者を救うためにすべきことを何もできずにいる。しかし誘拐された人が解放されるや、警察は自分達の徹底的な活動によって被害者が解放されたのだと宣言し自分達の手柄にする。
CHTでは今年の8月、軍隊の隊員を含め少なくとも6人が殺害され、12人が誘拐された。彼らのうち7人の被害者は身代金を支払った後で解放されている。警察は、先住民族の過激派組織UPDF(統一人民民主戦線)のリーダー2人を含む16人を、この事件関連で逮捕した。
情報筋は、諜報機関が最近CHTの状況に関する報告書を当局に渡した、と述べた。軍隊とBDR(バングラデシュ国境警備隊)、警察を含む統合部隊による特別作戦が今月始まるようである。
(翻訳協力:根本)
http://independent-bangladesh.com/news/oct/23/23102004cr.htm#A2
10月20日発 CHTの状況に関するレポート
Chittagong Hill Tracts Peace Accord Support Group
政府にCHT地域評議会のベンガル人議員7人解任の動き
CHT地域評議会のベンガル人議員または評議員を解任し、バングラデシュ民族主義党率いる4党連合政権与党の中堅幹部と交替させようとの企てに法務省が関与していた。現政権はアワミ連盟所属のベンガリ7議員全員の解任を目論んでいる。政府は地域評議会議長に圧力かける方策を含め公式、非公式の策を用いて議長にベンガル人評議員の解任を迫った。
政府にこの問題が公式が浮上したのはBNP幹事長でLGRD(地方・農村開発省)大臣Mannan Bhuian氏が議長を務めるCHT問題国会委員会の会合で提案されたことに始まる。しかし、1998年チッタゴン丘陵地帯地域評議会法には政府または与党が評議員の解任を要求できるという条項はない。
政府には彼らを解任できる何の見通しもなかったが、最終的には106年前の古い法律の中の一般条項(1897年法X項)を適用することを思いつき、地域評議会に対し7議員を解任するよう要求した。しかし、CHT地域評議会はこの問題を法廷に持ち込むことにとって政府の要求を撤回させることが出来るはずだと確信している。
CHTにも機動隊展開
もう一つ警戒すべき情報として、2004年10月13日、法務省はヒンズー教のドゥーガ・プジャやイスラム強のラマダンおよびイード祭(感謝祭)に向けて、この期間の安寧を図るために発砲の権限を有するエリート警官で構成されたRAB(機動隊 Rapid
Action Battalion)を国中に送り込むことを決定した。
機動隊制度が導入されて以来、多くの人が射殺され、または「交戦」で死亡している。チッタゴン丘陵地帯には「Operation Uttoron(ウットロン作戦)」その他の名で既に軍政が敷かれている。「Operation
Uliftment(向上作戦?)」および現在はさらに強大な力をもった部隊による作戦が展開されている。
最も重要な点は、1998年チッタゴン丘陵地帯地域評議会法第53条で政府は地域評議会および県評議会と相談なくCHTに関わるいかなる法も制定することが出来ないと定められている点である。これはつまり、地域評議会および県評議会と相談することなく国会で決められたいかなる国内法令もCHTでは施行出来ないという意味だ。
(RABによる不当行為の)一例を示すと、2004年10月9日夜、バンダルボン県ロハンチョリ郡において、Aung Shwiching
MarmaPCJSSロハンチョリ郡支部長がRABによって逮捕された。彼は残忍な拷問を受けた後、釈放された。RABは釈放する前に支部長から白紙の署名を取り、翌日10時にRAB事務所に出頭するよう命じた。
CHTで警官と軍人が交替予定
2004年10月18日、バングラデシュ政府は丘陵地帯の15ヶ所の警察署から警官900人を引き上げ、代わって軍人を駐留させることを決定した。もとより、政府のこの決定はまだ発表されたものではないが、PCJSSが確かな筋から入手した情報である。バンダルボン丘陵評議会Ms.
Mya Mya Ching議長による10月18日の「治安強化のために警官の削減を引き延ばして欲しい」という呼びかけを、政府は軍をさらに配備する絶好の機会にしようというのだ。
森林保護のためにCHT協定を修正し、軍を配備
2004年10月16日、環境森林省担当議会常設委員会はCHTの森林資源保護のために1997年CHT和平協定を修正し、軍人の展開を可能とするための軍事キャンプの増強その他9つの決定または勧告を決議した。
10月19日、PCJSSは同常設委員会のCHT和平協定修正、軍の配備および不法伐採に責任を有するシャンティ・バヒニ兵士の拘束の決定に対する報道機関向けの声明を発表した。同プレスリリースでPCJSSは、シャンティ・バヒニは和平協定に従って政府に武器弾薬を供託した後、完全に解体したと述べ、シャンティ・バヒニが未だに存在し、もしくは不法伐採に関与しているという報告は政治的動機によってなされた全くのたわ言であると批判した。
政府がCHT警察の規模を縮小
警官800人が犯罪多発地域に移動
[2004.10.15 The Daily Star] Nurul Alam, Chittagong
政府は近々、チッタゴン丘陵地帯(CHT)3県に駐在している800人余りの警官を国内の犯罪多発地域に移動させ、CHT警察の小規模化を計る見込みだと、高官筋が述べた。
爆破事件その他の暴力事件および犯罪が頻発し法と秩序が乱れいることから、内務省はCHT各県--ランガマティ、カグラチョリ、およびダンバルダン--にいる多数の警官を移動させ、他地域のセキュリティー強化に対応させるという議案を提出した。
この議案は、約一ヶ月前に首相官邸を通して軍事担当局へと送られたもの。情報筋によると、CHTの関係当局も800人の警官を出すことに同意したという。
現在丘陵地帯3県には、軍隊、バングラデシュ国境警備隊、武装警察部隊、そして村落防衛隊(VDP)に加え、3,600人の警官が27の警察署に配置されている。
さらに計画の一環として、ランガマティ県のサジェク(Sajek)とパルア(Parua)、そしてバンダルバン県のボイチョリ(Baichhari)に警察署を2ヶ所増設する、と警察官僚は述べた。
内務省としては、CHTには平和維持を目的に既に大規模な治安部隊を投入しているため、警官については他の地域に移したいとしている。
CHT上層部は、「当初の案は大多数の警官を撤退させるというものだったが、こちらもベンガル人入植者の村の警備や、テロリストや犯罪者の逮捕に関連する法的処置の管理、また、事件後の遺体捜査などの人員が必要。そこで800人だけを移動させることに同意した」と説明。「もし武装隊がテロリストや犯罪者を捕まえた場合は、警察に引き渡すように法で定められている」と述べた。
一方、内務大臣のLutfozzaman Babarが昨日カグラチョリを訪れ、県内の警察駐在所も視察した。そこで地元政府は、一定人数の警官を県内に確保する必要があることを大臣に伝えた。
CHTでは、1997年12月、シャンティバヒニとして知られる先住民族の反乱軍と当時のアワミ連盟政府との間で和平協定が調印され、20年にわたる武装解放闘争の幕が閉じられた。(翻訳協力:仲本理恵子)
http://www.thedailystar.net/2004/10/15/d4101501099.htm
いまだ果たせぬ夢
交通網の発達とバザールの設立が、カグラチョリ県バルマチョリのユニオン評議会女性議長の願い
[2004.10.09 The Daily Star]
カグラチョリ県ラッキチョリ郡バルマチョリ・ユニオンのデブラニ・チャクマは、丘陵全県で唯一のUP(行政村またはユニオン評議会)女性議長である。責務を果たすため、彼女は毎日多くの困難を乗り越えなければならない。サダル郡にあるありふれたブリキ小屋の自分の事務所にたどり着くために、近づき難く険しい小道を22キロ歩くのである。
彼女の行政村には評議会の建物がないため、彼女と、女性を含む他のメンバー達は自宅から非常に遠い場所で働くことを余儀なくされている。
ミーティングは10時に事務所で開かれることになっている。ゆえに彼らは5時という夜明けの早い時間から、サルタのカラパハル丘を下った遠いエリアにあるバルマチョリ行政村から歩き始めなければならない。
他の意識のある人々と同様デブラニ・チャクマもまた、自分達がこんなに悪い環境で生きるよう運命付けられているわけではない、むしろ不平等の犠牲者となっているのだ、と考えている。
ひどい水不足は未開発地帯に広がっている。ほとんどの手押しポンプ式の井戸は正常に機能せず、人々は水路の水を飲むことを強いられている。
教育状況は思わしくない。公式の数字では、30%の人々しか教育を受けておらず、その統計は落第者も含んでいる。女性の教育状況に改善はなかった。小学校の7校に4校は公立だが、教師達が規則的に授業を行うわけではない。学校には毎日の活動を監督するものがいないのだ。地元の人々が優先的に指名されていたら、この状況は避けられただろうとデブラニは考えている。
デブラニは、1985年の旧シャンティ・バヒニ兵士による父ロビ・ブサン・チャクマの殺害後、政治に身を置くこととなった。彼女は政治的な環境にあった家庭で育ち、父の死後、政治界へ参加することへの衝動は強まった。
彼女の父ロビ・チャクマは、自分の行政村を理想的なものへと発展させる夢を心に抱いていた。デブラニは、理想像を抱いていた父の果たせなかった任務を成し遂げることを望んでいる。彼女の夫、アニル・チャクマも彼女を後押ししている。
彼女にとって優先事項は、交通網、教育、水と衛生、電気と健康管理である。彼女は多くの問題が、交通システムの発達で簡単に解決すると考えている。一番の夢はバルマチョリとラッキチョリを舗装道路でつなぐことだ。また、自分の村にバザールを設立することも願っている。
しかし自分の願い通りにはいかなかったことで、デブラニは多少の失望感を持っている。彼女の行政村では、8千人の生活が夕暮れを過ぎると止まってしまう。なぜなら未だにこの村には電気が来ていないからだ。
議長に選出されてからたった1年半のデブラニだが、政府がこの取り残された地域の開発に向けてより多くの予算を回してくれることを望んでいる。彼女は政府の地方自治政策に懐疑的だ。なぜなら政府は開発に対して極めて不十分な予算しか配分せず、しかも予め決められた分野ごとの支出しか認めていないからだ。
数々の不平等にもかかわらず、デブラニは依然として基本的な問題の直接解決を通して、自分のUPを人間本位の組織へと変えていく可能性を信じている。彼女によると、問題の認識とその解決に人々が参加することで、地域の開発が確実になるのである。
(翻訳協力:根本)
註:行政村(ユニオン)には通常、独自の財源はない。
http://www.thedailystar.net/2004/10/09/d41009070470.htm
チッタゴン市からCHTへ犯罪者逃亡
[2004.10.05 ランガマティ発 Daily Star]
昨日、チッタゴン丘陵地帯担当省モニショポン・デワン副大臣は、機動隊(Rapid Action Battalion)などチッタゴン市の治安組織が追っている犯罪者たちが、安全な避難先を求めてチッタゴン丘陵地帯に逃げこんでいるとの信頼できる情報があると語った。
副大臣は、指名手配犯たちがランガパニ 一般市 の選挙期間中、不正工作を行い暴力沙汰を引き起こすだろうと述べ、丘陵地帯の治安対策の強化を治安当局に要請したという。「外部の犯罪者たちがランガマティ町にいるのを確認した」と自身が議長を務める県の法と秩序委員会の特別会合で話した。モニショポン・デワン氏はランガマティ県担当国務大臣も兼務している。
「彼らの内の何人かは政治リーダーの保護下で逃亡生活を送ることを目論んで、一般市選挙の間、特定の候補者たちを有利にするために働くだろう」
昨日の朝、県長官事務所で開かれた会議には県長官のジャファール・アーメッド・カーン博士、警察署長モハマド・フマユン・カビール氏、そして陸軍、国境警備隊、アンサルの代表たち、加えて複数の候補者も出席した。
モニショポン氏は、政府は選挙の自由と公正を断固として守ると述べ、「投票で問題が起きて厄介な事態になることは何としても避けたい。それに、どんな不正にせよ許すものなど一人もいないはずだ」と言った。
彼はまた、候補者たちに対して自由かつ公正な選挙の実施のために司法当局に協力するよう求めた。「9月27日にカレダ・ジア首相と会い、それから月曜日にも地方行政・農村開発相とも会って選挙の件について話し合った」と付け加えた。
国境警備隊から出席したモハマッド・シャイドゥール・ラハマン少佐は、投票期間中各所に部隊を配置し警備に当たるよう公式な指令を受けていると報告した。
http://www.thedailystar.net/2004/10/05/d41005070468.htm
<9月>
ADB使節団、CHTプロジェクトを再評価
[2004.09.30 Bangladesh Observer]
来月、現在進行中のチッタゴン丘陵地帯農村開発プロジェクトの進展状況を確認、再評価するためにADBのミッションがダッカを訪問する予定である。BSS(バングラデシュ国営通信社)が伝えた。
水曜日、庁舎でのCHT担当省Md. Shahjahan Mojumdar事務次官との会談後、渋市徹ADBバングラデシュ事務所長が明かした。
また会談では、プロジェクトの地域開発部分の再構築に関する事柄などについて協議し、予定期間(2004年〜2008年)内にプロジェクトを完了することの重要性について確認した。
http://www.bangladeshobserveronline.com/new/2004/09/30/national.htm
シェルプール県; 丘陵の村から犯罪者退散
本紙報道後、保安活動が厳重に
Jahangir Alam, back from Sherpur
[2004.09.30 The Daily Star]
バングラデシュ国境警備隊(BDR,バングラデシュ・ライフルズ)と警察が警戒に当たっているため、シェルプール県の国境地帯に位置するジャナガティ郡の5つの村に平和が戻ってきた。
犯罪者たちと武器密売グループは、殆どの住民が先住民族であるこの土地を恐怖に陥れていた。これらの者たちは、手当たり次第に人々に「みかじめ」を要求し、彼らに逆らって支払を拒否した人は誘拐された。しかし、複数のギャングの根城になってしまっていたので、住民にはどうすることも出来なかった。
武器の持ち込みは衰えることはなかった。つい先日、記者の訪問中にもテロリスト掃討作戦中の警察、機動隊および国境警備隊を何度か目撃した。これら治安組織はこの地で特別合同作戦を展開し、地元の人によればバカルラとノマパラの「陣営」に軟禁されていた誘拐被害者8人を救出したという。
解放されたのはチュウタガジニ村のProbat Kubiさん(45歳)、Profulla Kubiさん(35歳)、ノンパラのAmrul
Chambugangさん(38歳)とMieal Dopuさん(28歳)、ヅダナイのMojum Aliさん(30歳)、ボカクラのDilip
Mrongさん(34歳)、そしてノンパラ村のCaption Mankinさん(26歳)とSudir Sengmliさん(24歳)。
多くの先住民族の男たちが武装したテロリストの恐ろしい誘拐から逃げ出して家に戻った。
しかし、テロリストに誘拐された人々の内、未だに5人が行方不明になっていると地元の人は言っている。その人々とは、ボカクラ村のHasan
Dalbatさんの息子Dinal Dalbalさん(26歳)、チュウタ・ガジニ村Samual Mangsaerさんの息子 Rupon
Kubiさん(23歳)、ナマパラ村Parimal Kubiさんの息子Nipin Dopuさん(27歳)とBipul Kubiさんの息子Walam
Sangmaさん(32歳)である。
村民によれば、テロリストたちは国境地帯のジャングルに逃げ込んだという。
http://www.thedailystar.net/2004/09/30/d40930070552.htm
カウカリ高原の恐怖−−シンギャ・チャクマさん監禁の日々
[2004.09.27 ランガマティ、The Daily Star]
シンギャ・チャクマさん(34歳)は水曜日、ガグラ・コミュニティセンターで家 族との再会を果たした。そして彼は、UPDFに監禁されていた日々のぞっとするよ
うな体験を語った。
彼は身代金5万タカの内現金で15000タカ(約3万円、村人の収入は平均千タカ/月) を支払い、後で残り35000タカを支払う約束で解放された。シンギャ・チャクマ
さんは監禁されていた9日間に受けた暴行による激痛で苦しんでいる。
「3時半頃、100人から150人の武装した男たちが私の行く手を遮り、私に向けて わざと狙いを外して撃ってきた。逃げようとしたが、捕まってしまった」と彼は
記者に語った。「奴らは私を蹴り上げてから、手を縛り目隠しをして拉致した」
武装集団が要求した5万タカを払わなかったために監禁されていた間中、奴らは 私を殴り続けた、とシンギャさんは話す。
「私はとうとう牛2頭を1万5千タカで売って、その金を払った。そして、奴らは さらに3万5千タカ支払うことを私に約束させた上でようやく私を解放したのだっ
た。しかし、そんな金額をどうやって工面したらいいか、全く見当もつかない」 と、怯えきった彼は語った。
彼は薪を売り、森の竹を集め、近くで焼畑を営んで生計を立てて来た。「カウカ リ・ウポジラのドルパラ村やその近辺の村の多くの人々が、UPDFにみかじめ料
(不当な「税」)を払えないために、誘拐されたり殺される目に遭っている」と シンギャ・チャクマさんは言っていた。彼の話によれば、その地域は長い間UPDF
の拠点になっているとの事である。
カウカリのファティチョリ・ユニオン評議会前議員ボノ・クマーロ・チャクマ氏 が、「みかじめ料の額は要求期限までに支払わなければ倍になってしまうんだ」
と教えてくれた。「もし断れば、奴ら(武装集団)は標的となった人をその場か らさらって行って、そして人々を震え上がらせる目的でその人の家を襲撃し、後
で本人を殺すのだ」と話す。
武装集団はドルパラ村の80家族に対して30万タカ、ボノ・クマーロ・チャクマさ んに対し10万タカ、そしてブッドモニ・カルバリ(村の長)に20万タカを要求し
た。
ブッドモニさんは歩道に立って虚ろな目で遠くを見つめたまま、「奴らは、息 子を引き渡せと私に脅しをかけて来た。金を払った後も、その要求を引っ込めな
いんだ」と言った。それからポツリと、「父親として、そんなこと出来るわけが ない」と呟いた。
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さらに150人がガグラに避難:UPDFのテロ止まず
モニルル・アラム氏ガグラ(カウカリ)から戻る。
[2004.09.27 ランガマティ]
UPDFへの恐れから、さらに150人がカウカリ高原の村を捨て、ガグラのコミュニティセンターに逃げ込んだ。土曜日までにコミュニティーセンターに保護された人は450人に達した。
「殆どの人々は家から逃げて深い森に入り、そこで幾日か身を隠した後に、ガグ ラ・コミュニティセンターにやってきたのだ」。この日、コミュニティセンター
を訪ねた記者に対して前ファクティチャリ・ユニオン評議会議員のボノ・クマール・チャクマさんがそう語った。
新たに避難してきた人々の中には、シャンティ・ジボン・チャクマさん一家、 シャッタヤ・クマール・チャクマさん一家、コビ・ダン・チャクマさん一家、シ
ンギャ・チャクマさんの家族、コルポン・チャクマさんらパンチョリから来た家 族とガグラ・ユニオンのドルパラ村の家族が含まれいる。
センターで保護されている人たちの多くは女性と子供であり、食料、薬その他の必 需品の不足で深刻な危機に直面している。
コミュニティセンターに逃げた人以外にも数百人がガグラやランガマティの親戚 を頼って避難している。そして今なおジャングルに隠れている人々が多数いる、
と避難民たちが伝えた。また、多くの先住民青年も仕事を探しにチッタゴン市に 引っ越してしまったという。
コラパハールという名でも知られている僻地カウワリ高原の地域全体を恐怖の渦 に巻き込んでいる統一人民民主戦線(UPDF)とはアワミ連盟政権時代の1997年に
結ばれた和平協定に反対する先住民族の組織である。
被害者たちは、彼らは手当たり次第に人々から金を巻き上げ、抵抗するものは連 行していった、と述べている。約2週間前、7か村約300人がコミュニティセンター
に避難してきた。
先住民族の人々はそこでどん底の生活を体験している。行政は避難民一家族に対 して1日1キロの米と僅かな食用油を支給しているが、これでは全く足りない、と
彼らは言っている。今は医者が来るようになったが、薬はないので自分たちで買 わなければならないのだ。
チッタゴン丘陵担当省副大臣のモニショポン・デワン氏は火曜日(9月20日)に センターを訪れ、一家族1000タカの見舞金を支給すると約束した。しかし、その
金は土曜日になっても届いていない、と被災者は話す。
この事について「役所の手続きがあるので、(お金が届くまで)少し時間がかか るのだ」と県長官事務所の担当官が説明した。
http://www.thedailystar.net/2004/09/27/d40927070176.htm
追い立てられた先住民族300人、避難先でも苦労
恐怖止まぬ反和平協定派武装集団の攻撃
Monirul Alam, from Rangamati
[2004.09.20 (月曜日) The Daily Star] ランガマティ県ファティクチョリ(Fatikchhari)の自分たちの家からつい先日追い立てられた少なくとも300人以上の先住民族が、地元のコミュニティーセンター(※1)で非人間的な生活を送っている。
殆どの人はファティクチョリ・ユニオン(行政村)のドルパラ村、モニクチョリ村、フィティッパラ村から追い立てられた住民。先週水曜日、彼らは反和平協定派の武装集団(※2)によって3週間に渡って隔離されていた奥深いジャングルの中の村から全財産を残したまま逃げだし、ガグラ・コミュニティーセンターに避難したのだった。
しかし、コミュニティティーセンターに避難した人々の状態は悪化の一途をたどっており、そこがいかにひどい環境であるか一目瞭然だ。なぜなら、そこには滞在に必要なものは殆どないし、病気が蔓延している。特に子供たちの間でひどい下痢やマラリア熱などが流行し、危険な症候を呈している。県長官事務所はつい先日、食料2トンと医療チームを送った。しかし、避難民の人数や状況を考慮するとそれだけでは全く足りない。
村を追い出されてコミュニティセンターで避難生活を送っている人々は、次のように統一人民民主戦線(UPDF)を非難している。UPDFと和平協定支持派との抗争事件が8月中旬に起き、その後、UPDFの連中はファティクチョリで知らぬ者はいないギャングのカセム団と組んで村人たちへの弾圧を始めた。連中はすでにドルパラ村のある老人を殺害し、他に二人を誘拐した。そして民家5棟に放火し、他に4軒の家で略奪を行った。村民たちは恐怖に怯えながらもUPDFの所業についてそのように申し立てた。
さらに、村民に金品を要求したり暴力で脅したりする悪事にイスラム過激派組織まで加わったため、人々は嫌々ながらも自分たちの家を去ることになったという。UPDFの武装集団とその仲間の行動によって一週間前に家を失ったランガマティ県カウカリ郡の先住民族の村民たちは、早い内から当局に対して訴えていたが、しかし、当局はいかなる措置も講じようとしなかった。
9月11日、ドルパラ村の住人でカウワリ郡ファティクチョリ・ユニオンの前ユニオン評議会議員ボノ・クマール・チャクマ氏が97年和平協定に反対するUPDFに属する武装集団を取り締まってくれることを期待し、嘆願書(General
Diary、事件経過陳述書?)を携えてカウワリ警察署に向かった。
「しかし、当直のラフマン警部補は、事件を受理するには(犯人たちの)名前を特定する必要がある、と言いいました」。ボノ・クマール氏は金曜日の昼にガグラ・コミュニティセンターに取材に行った記者たちに語った。そこでは彼の家族を含め村を追われた先住民族68家族が避難生活を送っている。ガグラに避難している人々は、UPDFの連中が先住民族の村で人々を盛んに強請ったり、村人の牛を盗んだりし、そのあげくに金銭その他で自分たちを支援するよう村民に強要した、と訴えた。
カウワリ警察署は土曜日になってようやく通常の事件としてGeneral Diary (GD) (事件経過陳述書?)を受理した。日曜日、Ratan
Kumar Das Guptaカウワリ警察署長は取材陣に対し、「昨日報告を受けて、武装集団がその辺りに本当にいるかどうか捜査するため、警部一人と武装した警官隊を山間部に派遣した」と述べた。
樹木が生い茂り鬱蒼とした小高い山々の間を縫ってかぼそい小川が流れるコラパハール(Kalapahar)は、2001年に3人の外国人が反和平協定派の先住民族政党であるUPDFによって誘拐された地として有名だ。ランガマティ県カウカリ郡のこの周辺の山岳地帯は武装集団にとって格好の隠れ家となっている、と地元の人々は言う。
200人以上の反和平協定派の統一人民民主戦線(UPDF)に所属する武装ゲリラがチッタゴン周辺からチッタゴン丘陵地帯の山岳部に侵入し非合法活動を展開している。
チッタゴン県のファティクチョリ(Fatikchhari)、 ロウジョン(Rawzan)そしてハタジャリ(Hathazari)は、ランガマティ県カウワリ郡とカグラチョリ県ラクミチョリ郡にぴったりと隣り合っている。その地域の大部分が分厚い森林に被われている。
事情通によると、「UPDFの連中は何かやばいことになるとファティクチョリや ロウジョンそしてハタジャリのジャングル地帯に逃げ込む。反対にチッタゴン県の犯罪者たちはCHTのジャングルに身を隠す」という。
モニショポン氏
ランガマティ県担当大臣 でもあるモニショポン・デワンCHT担当省副大臣は、「武装集団に対しどんな取り締まりを行うのか、または行わないのか」全く知らないと言う。
昨日の午後1時45分、記者がダッカの大臣室に電話でコメントを求めると、副大臣は「この件に関する詳しいことは何も知らないが、県長官に対してはガグラに逃れている避難民へ人道的な援助を行うよう、すでに指示を出した」と、述べた。
「とにかく、DC(県長官事務所)に対し、この件を詳しく調べるよう頼んだ」と彼は言い、続けて「間もなく内務省その他関係機関が何らかの対策を講じると思う」
と付け加えた。
UPDF抗議
UPDF中央委員会幹部で前ランガマティ支部代表のシャチブ・チャクマ(Shachib Chakma )氏は電話でインタビューに答えて、UPDFはカウカリ村民に対するいかなる攻撃にも一切関係していない、と断言した。「UPDFが事件に関係しているというのはでっち上げだ」と彼は言う。「報道されているような、カセム・バヒニともlong-beard
armed men(長髭の武装集団?)とも一切関係していない」
PCJSSが援助
チッタゴン丘陵地帯民族統一党(PCJSS)は組織のネットワークを通じてガグラに身を寄せている人々への人道援助を行った。PCJSS長老幹部のウシャトン・タルクダール氏は「本来ならば丘陵地域評議会が被災者に対して必要な援助をすべて提供しなければならないのだが、そうした目的のための資金は国から一銭も受け取っていないので不可能なのだ」と説明した。
「政府は人々に平和と安全を保障する責任があり、そのために政府は積極的な役割を果たさなければならない」とウシャトン氏は言う。「治安を維持するためには人々の団結した運動が必要だ」。
ディポンコール・タルクダール前国会議員
アワミ連盟の前国会議員で県支部代表のディポンコール・タルクダール氏はUPDF の武装集団が制圧している先住民族の村に取り残された村民たちを訪ねるために
カウワリに向かったが、昨日の夜7時24分時点でもまだ戻ってきていない。
http://www.thedailystar.net/2004/09/20/d4092001109.htm
訳注
※1 コミュニティセンター 結婚式や集会などに使う会場で、一般的には公共施設ではない。
※2 原文はgunrunnersで、辞書では武器の密輸業者。その可能性も捨てきれないが、武器の取引に関する具体的な事柄が一切出てこないので、単に武装した連中のことであると解釈した。
CHTの経済開発に550万ドルの国連開発計画プロジェクト
[2004.09.20 Financial Express]
国連開発計画(UNDP)が、チッタゴン丘陵地帯(CHT)の経済開発に向け、550万ドル(55万)相当のプロジェクトを発足させた。予算額のうち、330万ドルが米国国際開発局(USAID)とオーストラリア国際開発庁(AusAID)とが共同で分担し、残り200万ドルを国連開発計画が拠出する。
「チッタゴン丘陵地帯(CHT)における開発・信頼醸成促進計画」と銘打たれたこのプロジェクトは、ダイナミックな社会的および経済的活動推進の援助、様々な民族間での調和の取れた豊かな関係の促進、プロジェクトの利害関係者間における信頼醸成を実行していく構えだ。また、その他の目標として、CHTの公的機関のキャパシティ・ビルディング(能力拡大)の支援およびドナーの信頼を回復しCHT開発事業への資金拠出を促進する活動を挙げている。
「プロジェクト資金は、雇用と収入の新たな機会を拓き、地元インフラの整備と社会サービスの向上のために、適正技術を用いて取り組む小規模プロジェクトに対して直接提供する」とUPDFは述べている。
UNDPは、チッタゴン丘陵担当省、チッタゴン丘陵地帯地域評議会、丘陵県評議会、チャクマ、モン、ボモンの3人のラジャ(王)、CHT開発委員会、村の各種団体、そして地元NGOとの連携により、このプロジェクトを進めている。
UNDPによると、CHTの大多数の人々の現在の状態は、迅速な援助と早期改善の必要性を示しているという。
「そのため、コミュニティーが1プロジェクトあたり平均5千ドルという小額の助成金を直接受領する方法、つまり"即効ファンド"を通して、これら小規模プロジェクトの資金が出される予定です」とUNDPは話している。
CHTの集落では園芸農業や養鶏、ヤギ飼育等が広く行われている。UNDPのプロジェクトはそれらの仕事に関するトレーニングと技術的な支援を提供する。従って、プロジェクトの直接の受益者は地元の人々となる。
初年度は、合計500のコミュニティーにおけるプロジェクト実施を目標としている。ただし、当初半年間は、試験活動として120のコミュニティーだけを選んで実施する計画だ。
12民族の先住地であり、広大な地域からなるCHTは、インドとミャンマーの国境線沿いに位置している。25年にわたり土地と資源管理問題を巡って続いた厳しい戦争は、130万人の住民を貧困に陥れ、開発機会への深刻な必要性という課題も残している。
1997年後半に武力衝突が終幕を迎えた後は、ドナーおよび開発機関から新たな注目が集まっている。(翻訳協力:仲本理恵子)
http://www.financialexpress-bd.com/index3.asp?cnd=9/20/2004§ion_id=1&newsid=22700&spcl=no
UPDF武装集団急襲で300家族逃散:ランガマティ
[2004.09.18 ランガマティ、The Daily Star]
和平協定に反対している統一人民民主戦線(UPDF)の武装集団が村々で暴れ回り人々を恐怖に陥れているため、カウカリ郡(ウポジラ)の7ヶ村から先住民族69家族約300人がランガマティとチッタゴンを結ぶ幹線道路沿いの町ガグラのコミュニティセンターに避難している。
一方、武装集団からの脅迫がずっと続いているために、約500家族がジャングルの隠れていると、コミュニティセンターに避難した人々が明かした。
8月30日、UPDFの連中はこの辺鄙な村々を急襲し、一人を殺害し、二人を誘拐。家々から金目のものを略奪し、民家5軒に放火。さらに村民たちに金を出すよう恐喝して回っている。武装集団は、もしも我々に抵抗したら恐ろしい結果が待っているぞ、と村民たちを脅迫している。
村民たちはカウワリ郡ファティクチョリ郷(Fatikchhari union)のChhotodolupara村、 Borodolupara村、
Chelachhara村、Betchhari村、Fittipara村、 Boroitoli村および Kolabunia村の住民である。
地元の人々によれば、UPDFの武装メンバーたちは地下軍事組織に関係する髭の長い男たちや、悪名高いカセム首領率いる軍団(bahini)のメンバーたちと一緒だったという。カセムは昔からチッタゴン県ファティクチョリ郡付近の丘陵地の村々で地回りをしており、また、世間を恐怖に陥れたビジネスマン(ジャマル・ウディン氏、チッタゴン)誘拐事件の最重要容疑者である。
ガグラで保護されている人々は、村民を弾圧したUPDFの武装組織メンバーはローヤル・マルマ、トッポン・ジョティ・チャクマ、アモル・ビカシュ、ミロン・チャクマ・スゴタ、ロビ・チョンドラ・チャクマ、バスコール・チャクマおよびショミル・ビカシュ・トンチョンギャに率いられているという。
ドルパラの村医カロンジョイ・チャクマ氏は、約一ヶ月前に彼らは和平協定支持派の武装集団からのすさまじい反撃を受けて以来、UPDFの一団は村民に対し暴力を振るい始めたと述べている。「それ以来UPDFの連中は、村民に対し金その他必要なもので彼らを支援するよう強要している」と彼は記者に語った。
UPDFの武装集団はドルパラ村のチンコン・チョン・チャクマさん(65歳)を殺害し、他にシンガ・モニ・チャクマさん(30歳)とシャッピャ・チャクマさん(35歳)を拉致した。「その二人はまだ助け出されていない」とヘッドマンのパティンドララル・チャクマさんとカルバリ(村の長)の
ブッドモニさんが説明した。
「今も両者−和平協定支持派と反対派−の間で断続的に銃撃戦が起きている」と、ボノ・クマール・チャクマさんとファティクチョリ・ユニオンの前ユニオン評議会議員のスシール・チャクマさんが言った。彼らもコミュニティセンターに逃れている避難民だ。
昨日、コスルル・ハク警視正補佐(犯罪担当)に取材したところ、武装集団が村々で暴れ回っている事実を認めた上で、カウワリ警察署の署長をガグラ・コミュニティセンターに派遣したが、彼はまだ戻っていないと言った。
木曜日、カウワリ郡事務所所長(Upazila Nirbahi Officer of Kawkhali)は被害者たちを慰問したと担当官が述べた。
ランガマティ県長官のジャファー・アーメッド・カーン氏(Jafar Ahmed Khan)は昨夜、デイリースターのインタビューに対して、緊急に救済措置を講じるために被害家族のリストを作成するよう郡事務所に指令した、と述べた。
「問題は政治的な事から来ているので、私はCHT地域評議会の上級評議員であるウシャトン・タルクダール氏へこの事態に関する詳細な調査を依頼した」
http://www.thedailystar.net/2004/09/18/d4091801044.htm
爆弾脅迫:ランガマティ、カグラチョリ両市の投票で警戒厳重
[2004.09.13 ランガマティ、The Daily Star] ランガマティ市とカグラチョリ市での投票延期を目論んだ爆弾脅迫事件が発生し、モニショポン・デワンCHT担当省副大臣は地元の役所に対し、投票が平穏に行われるよう警備をさらに強化するよう指示した。
バングラデシュ民族主義党(BNP)ランガマティ支部のM Jahir Uddin書記は、「必要なら妨害行為をチェックするため、特別な警備体制を敷かなければならない」とのモニショポン・デワン氏の言葉を紹介した。
「大臣は県長官と警察署長に対して選挙が終わるまで警備を増強するよう指示した」。そして、選挙は自由公正に行われなければならない、と彼は付け加えた。
カグラチョリとランガマティの市部選挙はどちらも10月6日に行われる予定である。
9月9日、自らを無名の組織の「司令官」であるとするIqbal Murdaと名乗る者から、両市の投票延期を要求する脅迫状が送られてきた。
彼は手紙の中で、もし要求通りにしなければBNP出身のワドゥヅ・ブイヨン国会議員、カグラチョリ県長官およびランガマティで働いている全てのジャーナリストを殺害し、政府と民間の重要な建物を爆破すると脅している。
「このテロ予告が本物の脅迫か、それともイタズラかに関わらず私たちは警戒しなければならない」とBNP幹部は土曜日に本紙に語った。ランガマティ警察の中堅幹部は匿名を条件に「警察は投票の平穏無事を確保するためにレジデンシャル・ホテルでの常駐警備を含む必要な対策を取る」と述べた。
http://www.thedailystar.net/2004/09/13/d40913070274.htm
CHTで共同造林開始の計画
[2004.09.13 The Daily Star] 政府は地元民の収入向上(economic emancipation)と森林資源の増強および自然環境の改善のためにチッタゴン丘陵地帯の住民の参加を得て共同造林プログラム(shared
afforestation programme )を始めることを検討している。
昨日ダッカでもたれた省庁間会議は、CHT担当省、CHT地域評議会、開発委員会およびバンダルボン、カグラチョリ、ランガマティの各県評議会を含む関係省庁および地元住民の参加を得て、CHTの国有保留林において組織的な造林プログラムを開始することを決定した。
Tariqul Islam森林・環境大臣を議長に行われたこの会議には、他に、Jafrul Islam Chowdhury森林・環境省担当国務大臣、モニショポン・デワンCHT担当省副大臣、Ma
Mra Chingバンダルボン県評議会議長、Nakstra Devbarmanカグラチョリ県評議会議長、Dr. Shoaib Ahmed森林・環境省事務次官、Shajahan
Majumderチッタゴン丘陵担当省事務次官、およびM Anwarul Islam主任森林保護官が出席した。
森林局は、地元住民の暮らしのあり方に則して住民と資源を共同管理していくことをベースに造林プログラムを始める。政府は、苗木、肥料その他の土壌改良材を提供し、収益は造林プログラムに参加する人々と半分に分ける予定である。
http://www.thedailystar.net/2004/09/13/d40913100283.htm
2004.09.11軍隊のCHT撤退に入植者が反対 討論者、パクアカリ事件を想起
[ランガマティ発、The Daily Star]
討論会議に出席した討論者らは、チッタゴン丘陵地帯(CHT)からの軍の撤退に反対している。ベンガル人入植者の不安を懸念してのことだ。
討論者らは、軍が撤退すれば、献金集めなどの犯罪に関与している先住民族によるものとされる攻撃に対する自衛のため、ベンガル人入植者が自ら軍を作らなければならない可能性があるとして、当時のシャンティ・バヒニが34人のベンガル人伐採業者を殺害した1996年のパクアカリ(Pakuakhali)の惨事を胸に、会議で申し立てた。
「もし軍が撤退すれば、先住民族の圧制的な活動から住民を守る方法は軍を作る以外にありません。それ以降は、どのような状況になっても、政府に責任を取ってもらいます」と、ジャマート・イ・イスラミ県委員会Ameer
ASM Shahidullah氏が木曜日に開かれた会議で発言。
会議は丘陵民衆協議会(PGP)とベンガル人入植者団体、およびジャマート・イ・イスラミが合同で開催したもの。
Shahidullah氏は現在の状況を考慮した上で、撤退した軍の引き戻しを要求した。
1997年12月2日のチッタゴン丘陵地帯和平協定調印後、シャンティ・バヒニは武装解除し、メンバーは大赦を与えられている。
1996年9月9日、シャンティ・バヒニのメンバー数人が伐採業者に文書を送り、ボゴイチョリ(Baghaichhari)ウポジラのパクアカリ密林で開かれるディスカッションへの参加を呼びかけた。伐採業者が開催場所を訪れたところ、武装したシャンティ・バヒニメンバーによって隔離、虐殺された。
翌朝、軍隊と警察が28人の遺体を発見。そのほとんどが首を切りつけられているか、切断されてマイニー(Mainee)川に浮かんでいた。
この虐殺事件は居住者に動揺を与え、政府が事件調査のために委員会を発足させた。しかし、その報告書は未だ公にされていない。
討論者らは、この調査報告書の一刻も早い公開、被害者家族に対するリハビリおよび補償金の支払い、それにここ数年CHTで発生した全殺人事件に対する裁判を求めている。
Rangamati Poura Jamaat の Ameer Nurul Amin Patuary氏が議長を務めた会議では、PGPのリーダーJalal
Uddin Choudhury Alomgir氏、県ジャマート副事務官のアブ・バカル・ムラ(Abu Bakar Mulla)氏および党首であるハルヌル・ラシド(Harunur
Rashid)氏、Islami Chhatra ShibirのリーダーAbdullah Al Mamun氏、代弁者であるMokhter
Ahmaed氏、Jahngir Alam氏、それにJamshed氏が演説した。(翻訳協力:仲本理恵子)
http://www.thedailystar.net/2004/09/11/d40911070266.htm
カグラチョリ県、マラリアで519人死亡
[2004.08.30 カグラチョリ発UNB,The Daily Star]
病院関係者からの情報によると、カグラチョリ県8郡では過去3年半の間に519人がマラリアのために死亡した。2001年154人、2002年181人、2003年129人、そして55人が過去半年の内に亡くなっている。またこの間、延べ33万1216人がマラリア熱を患った。
県民医療担当官によると、過去半年間にマラリアで死亡した人数は県総合病院が最も多くて14人。各郡の保健医療センター(health
complexes)での死亡は、ラムゴール12人、マティランガ8人、マニクチョリ6人、パンチョリとマハルチョリがそれぞれ5人、ディギナラ4人そしてラクミチョリが1人だった。
しかし非公式の情報によれば、僻地でのケースの殆どは依然として報告されていなため、カグラチョリ県内のマラリアによる死亡者数の実際は、公式統計よりも遙かに多いはずだ、と言う。近年、地方の保健医療センターでは薬の不足と医療スタッフの欠員により状況はさ
らに悪化しているという。
県民医療担当官のシヴァシ・ダス博士は、県内のマラリア患者発生率は上昇しているが、状況への対応はきちんと出来ている、と述べた。
http://www.thedailystar.net/2004/08/30/d40830100282.htm
ウヌポン死亡は軍事キャンプでの過酷な拷問のため、とPCJSSが抗議
[2004.08.27 カグラチョリ発, Plothom-alo]
PCJSSは、先住民族青年のウヌポン・チャクマ(Anupan Chakma)さんが死亡したのは軍によるひどい拷問によるものであって、銃撃戦によるものではないと主張している。その夜、ディギナラへの道の「9マイル付近」で銃声を聞いたものなど一人もいなかった、とJSSは軍の説明を退けた。
JSSはウヌポン死亡事件に関するバングラデシュ軍の説明を否定するプレス・リリースを発出した。軍はウヌポンをテロリストとして捕まえたと言っているが、実際の彼は無垢な学生に過ぎないとプレス・リリースは述べている。8月23日にマティランガから来た軍隊が、午前11時頃に彼を拘束し、その後、ウヌポンさんが死体となって軍の大型ジープで運ばれていくのを見たとの目撃証言が多数ある。このことが、彼の死が軍キャンプ内での拷問によるものであった事を証明している。
この証言と、前に軍および警察が公表した、軍と反乱グループとの交戦で彼が死んだとの説明が[明らかに食い違っており]どう繋がるのか軍は説明すべきだろう。
http://www.prothom-alo.net/newhtmlnews1/category.php?CategoryID=5&Date=2
004-08-27 (原文はベンガル語)
カグラチョリの銃撃戦で反乱兵殺害
UNB, Khagrachhari
[2004.08.25 The Daily Star] 昨日未明、サダル(Sadar)ウポジラ内の森林にある反乱組織の潜伏場所が襲撃され、先住民族の反乱兵1人が死亡、軍人1人が負傷した。
この襲撃で、牽引式中型砲(SBBL)1丁と携帯型マシンガン(LMGs)2丁、銃弾10発、およびその他複数の凶器が押収された。
死亡したのはマティランガのアマル・セン・チャクマ(Amar Sen Chakma)の息子、アヌパム・チャクマ・ジングフ(Anupam
Chakma Zingfu)(19)と判明。
情報筋によると、軍隊は月曜日にジングフ(Zingfu)をマティランガ・バザールから連れ出し、昨朝、彼らの隠れ家へ連れて行ったという。
軍の存在に気付いたジングフ(Zingfu)の仲間が、軍隊に向けて発砲。その場にいたジングフは殺害され、軍人1人が怪我を負った。
事件の後、軍人達は反乱グループの小屋を破壊している。(翻訳協力:仲本理恵子)
http://www.thedailystar.net/2004/08/25/d40825100290.htm
学校も病院もなく苦しむクラウラの先住民族
[2004.08.21 The Daily Star] モウルビバザール県クラウラ(Kulaura)の先住民族はバングラデシュ独立以来、学校と医療施設がなくて苦しんでいる、と昨日アディバシ・フォーラムのションジップ・ドロン事務局長が語った。
「過去33年間、カーシのコミュニティには公立小学校も保健医療センター(health complex)のどちらも作られなかった」と彼は説明した。「むしろ歴代の政府はこの地方から我々先住民族を追い出そうと試みてきた」と彼は非難した。人権組織のThe
Empowerment through Law of the Common People (ELCOP)の「追い立てとの戦い:人間の叫び」(Combating
the Khasi Uprooting: Humanity Cries)出版記念会で語った。
ションジップ氏はエコ・パーク案を批判し、この計画は生態系の保全にとって何の助けにもならない、と断言した。 「エコ・パークには10ヶ所のピクニック場が作られる予定であるが、これは森を確実に破壊して商業施設を作ろうとするものだ」
ベンガル人は偽の訴えを起こしたり土地を略奪するなどしてカーシ民族に嫌がらせをしているが、政府はそうしたベンガル人に対して何の処分も行っていない、とバブリ氏は訴えた。
この出版記念会で他にスピーチしたのは、ベンガル日刊紙プロトム・アロー編集者のMatiur Rahman氏、ATM Afzal判事、メジバ・カマル助教授、Mizanur
Rahman事務局長およびMohammad Rahmat Ullah代表。
http://www.thedailystar.net/2004/08/21/d40821060360.htm
カーシ民族村民に死の脅迫
Programmes held but aborigines live in panic 7
families left Bhimpur since murder of Alfred Soren Staff Correspondent,
Rajshahi
[2004.08.21 Daily Star] 4年前、土地を巡る争いで先住民族青年のAlfred Sorenさんが殺害されたナオガオンのビンプール村の先住民族家庭の間には、安全が欠如していることに対する深刻な不安感が拡がっている。4年前の事件は国中に激しい抗議を巻き起こした。
ビンプールにおいて先住民族の人々は取材に対し、自分たちは地主から「死の脅迫」を受けており、命を奪われるのではないかという不安に悩まされていると語った。すでにシリーモント・ヘンブロムさん一家、コモル・ソレンさん一家、アニル・ソレンさん一家を含む7家族が恐怖心から村を去っている。
コモル・ソレンさんは故アルフレッドさんの兄弟で、アルフレッド殺害事件の原告。ビンプール派出所は圧力を受けて2003年4月に容疑者たちを釈放した。その後、容疑者たちはコモルさんを脅迫したので、彼はラッシャヒのタノールに逃れた。
8月18日、いくつかのNGOがアルフレッドさん殺害三周忌の集会を個別に開催するので、ジャーナリストグループがビンプールを訪問した。
そうした行事が催されているにも関わらず、先住民族の人々は依然として恐怖に捕らえられたままのように見えた。アルフレッドさんは2000年8月18日、先住民族22家族を村から追い出すために地主の中の屈強な200人が村を襲った際に殺害されたと報告されている。しかし、この殺人は国全体での抗議活動に火を付け、紛争となっている土地は先住民族に所有権がある、との宣言を政府から引き出す結果となった。
事件から4年が経過したがアルフレッド殺人事件は依然として裁判中であり、彼の家族は自らの土地で安心して生活する権利を未だに得ていない。
アルフレッドの兄弟たちはすでに村を去り、そして他の家族は先祖伝来の村から永久に立ち去る計画を立てている。
全国先住民族協議会(National Aborigine Council)のRabindranath Soren事務局長は、長年に渡って地元の地主たちに乗っ取られたままの先住民族の土地250
bighasを返還させるために、政府は直ちに行動すべきだ、と取材陣に語った。
一方、ダッカに事務所を置くNGOのBrotiはアルフレッド・ソレンさん死亡後の先住民族家族の状況に関する調査報告書を公表した。
Brotiの調査プログラム主任Mohiuddin Ahmed博士は「調査報告書のコピーは必要な措置をとらせるために政府にも送った」と言っている。
http://www.thedailystar.net/2004/08/21/d40821070267.htm
CHTの治安悪化、政治家が懸念-7月29日から1週間で5人殺害11人誘拐
[2004.08.10 The Daily Star] 最近、与野党のリーダーの間で丘陵地帯における治安の悪化への関心が高まっている。CHT担当省モニ・ショポン・デワン副大臣は土曜日にランガマティで開かれた役人との会合で、自身の苦衷について説明し、警察を含む行政機関に対して全ての面で状況の改善に取り組むよう訓示した。
彼は警察など法執行機関に対して、犯罪者がどの政党に関係しているのかに関わらず逮捕するよう求め、そうした公正な活動に対して政府は確実にバックアップすると言った。
県長官事務所の会議室で開かれたこの会議には漁業畜産省Abdullah-al- Noman大臣も出席。
モニ・ショポン大臣は、犯罪は利害関係者によって行われ、それは政府を貶めるために計画されるものだ。ただただ公平かつ断固たる措置のみがそうした目論見を確かめることを可能にする、と役人たちに語った。
「今、諸君は法秩序を向上させるために行動しなければならない。CHTの状況は、国の他の地域とまったく違う」と彼は言った。
この会議にはアワミ連盟のセリム・チョウードリー氏およびCPB(バングラデシュ共産党)のディロップ・デイ氏を含む各政党の地方幹部、ランガマティ10郡すべての郡事務主幹および県内の全警察署長が出席した。
会議の中で、ランガマティ県アワミ連盟代表であり前国会議員のディポンコール・タルクダール氏は、無許可の武器がすべて回収されなければ治安の改善は望めないだろうと話した。
「多くの先住民青年だけでなくベンガル人も非合法の武器を所持している」。殺人を含む犯罪と誘拐は、人々の生命と財産に対する不安を一層と強める、と彼はいう。
CHTでは7月29日から8月5日までの間にそれぞれ別の事件で、軍人を含む5人が殺害され、11人が誘拐された。この間、他の暴力衝突で25人が負傷した。
情報筋の話では、これらの誘拐事件で、一人が5万タカを支払って解放され、7人が払えるだけの身代金を払って解放されている。
ロガドゥ郡のカリコタ村で木曜日に起きた最新の事件では、正体不明の犯人によってユニオン評議会議員のシュクラ・チャクマ氏(42歳)が自宅にいるところを銃で撃たれ死亡した。彼が殺された理由として、先住民族の二つの党派間の抗争に巻き込まれたのではないか、と言われている
同じ日に、カウカリ郡の市場から10人が誘拐され、情報筋によれば身代金100万タカ(約200万円)の要求あるという。誘拐されたのは統一人民民主戦線(UPDF)の支持者たちで、誘拐したのは敵対する党派であると伝えられている。
(訳注)二つの党派はJSSとUPDFの事であると思われるが、必ずしもそうとは言いきれません。
・本記事ではウポジラを郡と記しました。
http://www.thedailystar.net/2004/08/10/d40810070366.htm
権利のための8月9日先住民族集会
[2004.08.10 The Daily Star] 先住民族は昨日、彼らの存在と権利を憲法で承認せよ、との要求を行った。この要求は、先住民族の日の主要な課題の一つであるが、独立から33年過ぎた今日になっても未だに実現していない。
バングラデシュ全土の先住民族集団は土地権の回復を最重要課題として「我らの土地、我らのいのち」のテーマのもとセントラル・ショヒド・ミナル(ベンガル語国語運動犠牲者の碑)に集まった。
終日行われた集会では文化イベントも催され、民族衣装に身を包んだ、チャクマ、マルマ、ガロ、カシア、トリプラおよびサンタルが各民族の歌や踊りを披露した。
彼らは、エコ・パークは先住民族の運動と土地および森林資源の利用にとって新しい脅威だとして、政府に対し計画の中止を要求した。この問題を巡る争いは1月3日にガロの青年ピレン・スランさんが殺されるに至り、ダッカの北約100キロのモドゥプールにおいて一触即発の事態を迎えている。
先住民族フォーラム代表のジョティリンドラ・ボディプリヤ・ラルマ氏(ションツ・ラルマ)は「軍はCHTの先住民族の権利を蹂躙している」と話し、CHTから軍事キャンプを遅滞なく撤退させるよう政府に求めた。
「アワミ連盟はCHT和平協定締結から4年間政権を握っていたのに協定を履行しなかった。その期間にこの合意を履行することは出来たはずだ」と言った。
「バングラデシュの他のどこに軍が人々を支配している地域があるだろうか? もし政府が積極的な対応をしない場合、我々は他のやり方で要求を実現する」と、ラルマ氏は強硬策を採ることを示唆した。
またチッタゴン丘陵民族統一党党首でもあるラルマ氏は、BNP率いる連立政権もCHT和平協定を履行していないと批判した。
「過激な民族主義を掲げるこの政府は、少数民族集団の生存と暮らしに対して頑迷な態度を示してきた。政府のこうした態度によって先住民族は苦しんでいる。我々の10年の到達点に、見るべきものはない」
CHT担当省副大臣のモニ・ショポン・デワン氏は、国はこれまで民主主義の規範を支持する立場からバングラデシュの文化的多様性に対して敬意を払ってきた、と述べた。
討論の主賓である人民フォーラム代表カマル・ホサイン博士は、先住民族は自らの権利を獲得するために団結し、また、この国のために闘っている、と演説した。
国連開発計画のジョーゲン・リスナー駐在代表は、先住民族のための教育は、彼らの権利の獲得と、憲法および法によって土地の保護を強固にする上で、中核となるものだ、と述べた。
ダッカ大学で歴史を教えているメジバ・カマル教授は、政府が彼らの先祖伝来の土地に対する伝統的な所有権を認めていないために、北部の先住民族の99%は日雇い労働者となり、国内避難民化している、と話した。
地元の有力者たちは永年に渡って彼らに圧力を加えてきた。その残忍な傾向は、CHTと同じような傷跡を残してきた、と彼は非難した。
「政府は彼らの土地をカース地(所有権のない土地)との名目で横領してきた。その上、森林局は森林保護の具体的な計画もないのに先住民族の森を保留林(reserve
forest)と宣言してきた。2万人以上の先住民族が、エコ・パークのために行き場を失い難民化した。植民地時代に制定された1900年条例は今も廃止されておらず、先住民族の土地にベンガル人が入って良いという条項はどこにもない。エコ・パークは完全に非合法だ」と彼は付け加えた。
1995年以来、70カ国で記念日となっている先住民の日の主要な課題である先住民族の権利回復から、バングラデシュの先住民族45集団250万人は除外されたままである。
他に演説したのは、デンマーク大使館のヘンリック・ラーセン一等書記官、ダッカ大学ダレン・チョンドラ・バーマンおよびアクション・エイド・バングラデシュのナスリーン・ハウ駐在事務所長。
http://www.thedailystar.net/2004/08/10/d4081001022.htm
先住民族への弾圧止まず、とションツ・ラルマ
[2004.08.08 The Dairy Star] 先住民族は政府から直接または間接的な支援を得ている支配的な民族であるベンガル人からの暴虐に引き続きさらされている、と昨日、バングラデシュ先住民族フォーラム代表のジョイティリンドラ・ボディプリヤ・ラルマ、通称ションツ・ラルマ氏が話した。
彼は、これまでベンガル人入植者は先住民の土地を奪い取っているが、しかし政府は責任を負うべき連中に対して何の処分も下してこなかった、と記者会見で述べた。土地と森林は先住民族の生命線であり、彼らが土地を失うということは全てを失うことを意味する、と彼は付け加えた。先住民はまた、憲法上の地位を与えられていないことで権利が奪われている、と訴えた。
CHT地域評議会の議長でもあるラルマ氏は、また、政府はチッタゴン丘陵地帯和平協定を破っていると言った。
フォーラムは月曜日の「世界の先住民族の国際日」に向けて入念なプログラムを用意した、という。フォーラムは少数民族の人権擁護のための9項目の要求を出した。
要求には、憲法で先住民族を認めること、土地と森林に対する権利の保証、軍事キャンプの撤退、CHT和平協定の即時実施、モドゥプールの森でのエコ・パーク建設の中止、弾圧を止めること、が含まれている。
記者会見には他に、フォーラム事務局長のションディップ・ドロン氏、PCJSS副代表のルパヤン・デワン氏、カグラチャリ首長協会会長のショクティポド・トリプラ氏および丘陵女性連盟代表のチタリ・チャイタリ・トリプラさんが臨席した。
http://www.thedailystar.net/2004/08/08/d40808060158.htm
カグラチョリ:軍と警察がUPDFの道路封鎖を排除
[2004.08.08 New Age] カグラチョリ、8月7日:土曜日、軍隊と警察はPCP(丘陵学生評議会*UPDF派)幹部7名の逮捕に抗議するため統一人民民主戦線(UPDF)が幹線道で行った道路封鎖を強制解除した。
活動家たちはマハルチョリ―カグラチョリ道路とパンチョリ―カグラチョリ道路の二ヶ所で道路封鎖を決行したが、軍隊と警察は封鎖を取り除き、そして交通を確保するためパトロールを強化している。
治安部隊は金曜日、カグラチョリ町のスワニルヴァ市場においてPCP活動家2人の逮捕に抗議する集会を急襲しPCPのミトン・チャクマ代表およびルポン・チャクマ副代表を含む7名を逮捕した。
治安部隊は、彼らはゴルガジジャチョリでの銃撃戦で逮捕し、逮捕時に二つの武器と弾薬および制服を押収した、と発表。金曜日に逮捕した7人は尋問のために裁判所に留置された。
UPDFは土曜日にニュース・リリースを発表し、木曜の夜にゴルガジジャチョリで戦闘はなかったと言っている。「真実を明らかにするための中立的な調査が必要だ」とリポン・チャクマ署名のリリースは書いている。
PCPは同団体幹部たちの逮捕に抗議して首都のムクタンガンにおいてデモと集会を行った。
ジャティヤ・ムクティ評議会代表ボドルディン・ウマール氏とファイズル・ハキム秘書は声明を出し、PCP幹部の逮捕を非難し、彼らの開放を要求した。
http://www.newagebd.com/2004/aug/08/front.html#7
軍、グイマラで無実のジュマ村民を拷問
[PCJSSプレスリリース] 8月2日午前4時、Guimara旅団Sindukchariキャンプのアジズ少佐に率いられた陸軍の3個小隊はカグラチョリ県マティランガ副県グイマラのルブララマン・モジャのナツンパラで先住民犯罪者の捜索と称した作戦を行った。作戦の間、3個小隊の内の1部隊がナツンパラの無実の村民を拘束し、キャンプに連行した。キャンプの中で逮捕された村民は残忍な拷問を受けた。
被害者は以下の通り。
1) Mr. Aprue Mog s/o late Sui Thowai Mog
2) Mr. Mong Hla Prue Mog s/o late Sui Thowai Mog
3) Mr. U Thowai Ching Mog s/o Ruisau Mog
4) Mr. Mong Hla Ching Mog s/o Ruisau Mog
5) Mr. Dungfa Mog (50) s/o Kyau Prue Mog
その日の夜に4人の村民が解放されたが、しかし最後のドンファ・モグさんはグイマラ警察に引き渡された。彼らに対する告訴は受理された。
他の一小隊も同村から下記の人々を連行し、彼らに対して残虐な拷問を行った。
1) Mr. Sui Prue Mog (25) s/o Mongtwa Mog
2) Mr. Moingshe Mog s/o Agana Mog
3) Mr. Apruek Mog (27) s/o Mongre Mog
4) Mr. U Thowai Ching Mog (30) s/o Ruisau Mog
5) Mr. Mongreshya Mog (27) s/o Apai Mog
6) Mr. Mong Thui Mog (32) s/o Lambaiya Mog
作戦の間、陸軍は女性に対して性的な嫌がらせをした。軍はパイクラ・モグさんからイヤリングと180タカを取り上げた。被害者は次の二人。
1) Ms. Khime Prue Mog (20) w/o Sui Prue Mog
2) Ms. Paikra Mog (22) w/o Gongbre Shwe Mog
その他、同じ日に前述のシンヅックチャリ・キャンプのアジズ少佐率いる部隊はグイマラのバライタリ・モウジャのナクライ・パラの村民を拘束した。部隊は彼らにも残虐な拷問を加え、グイマラ警察署に引き渡した。彼らに対する偽りの告発もまた受理された。不当に逮捕されたのは次の二人。
1) Mr. Ram Prue Mog s/o Aungya Mog
2) Mr. Mong Sajai Mog s/o Mong Mong Mog
家族2名がベンガル人入植者に殺害される
[PCJSS プレスリリース] 2004年8月3日、ランガマティ県ボルカル・ウポジラ、ビュシャンチョラ・ユニオンのダンダチョラ村の夫妻がオイマチョラ・ユニオンのコロボンヤから来たベンガル人入植者たちによって殺された。
確認された情報では、夜11時頃、シュヒドゥル(30)、イブラヒム(37)、イムダッド(37)およびユニオン評議会議員のタミル・オリに率いられたベンガル人入植者の一団がバルン・クマール・チャクマさん(故ディナ・モハン・チャクマの息子)と彼の家族を蛮刀と槍で襲った。夫はその場で死亡し、彼の妻のスバルナ・チャクマさん(28歳)と11ヶ月の乳児カンポン・チャクマちゃんが重傷を負った。
翌日8月4日午前11時頃、スバルナ・チャクマさんと彼女の赤ちゃんはランガマティ町に搬送されランガマティ県病院に入院。しかし、入院4時間後にスバルナさんは息絶え、カンポンちゃんはチッタゴン医科大学病院に送られた。スバルナ・チャクマさんは頭部、喉、背中、足、手を切られていた。また、カンポン・チャクマちゃんは右足に重傷を負っていた。
事件発生からまもない真夜中12時頃、近くのブンピ・ランドBDR(バ国境警備隊)キャンプに村民が知らせに行ったことが確認されている。しかし、BDRは何にもしなかった。
記録によれば、死亡したバルン・クマール・チャクマさんの父親ディナ・モハン・チャクマさんも入植者たちが関係した1984年の大虐殺時にベンガル人入植者によって殺されている。
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カンポン・チャクマちゃん
右足を大きく切断され骨が見える。 |
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死亡したスバルナ・チャクマさん
頭部と頸部に刀傷
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※次は同一のニュースです。
CHTで夫婦斬殺、乳児も危篤
[2004.08.05 New Age national] 水曜日の早朝、チッタゴンのボルカル・ウポジラのゴロスタン村において先住民族出身の夫婦が刃物で殺され、彼らの赤ちゃんも重傷で危篤状態にある。
警察の話では、バルン・クマール・チャクマ(35)さんが妻のスバルナ・チャクマ(25)さん、11ヶ月の息子コマポンちゃんと寝ているところを刃物で斬りつけられ即死した。スバルナさんも午後にランガマティ総合病院に運ばれる途中で息絶えた。
医師の話では重傷の赤ちゃんは入院時に体の複数の部分に傷を負っていたという。夫妻の死体は検死のため、病院の死体安置所に保管されている。事件はボルカリ警察署が扱い、犯人の捜索が進められている。
チッタゴン丘陵民族統一党(PCJSS)は犯行を非難する声明を出し、この事件の犯人たちを重罰に処すよう訴えた。モンゴル・クマール・チャクマ氏の署名で出された同組織の声明は、この家族を襲撃したのはベンガル人入植者のグループであると述べている。声明は、この襲撃はタミン・オリ、シャヒドゥル・ミストリ、イブラヒムそしてエムダッドによって行われたと申し立てている。
http://www.newagebd.com/2004/aug/05/nat.html#1
バガイチョリで軍兵士が銃撃戦で死亡?
[2004.08.04 Plotom-alo] 今週月曜日、ランガマティ県バガイチョリ・ウポジラのボンガルツリ地区においてバングラデシュ軍とテロリストグループの間で銃撃戦があった。この事件でバングラデシュ軍の兵士一名が死亡し、その他一名が重傷を負った事が分かった。
地元の複数の情報源によれば、月曜日の午後7時半、バガイチョリの町から約30キロ離れたボンガツルリの森林地区においてテロリストグループが陸軍の一団15名を襲ったという。銃撃戦は約30分続いた。この事件で一人の兵士が死亡し、軍曹一名が重傷を負った。攻撃したテロリストグループの正体は確認されていないが、複数の地元の情報源から、グループは近代的な兵器を装備した丘陵先住民族であったところが確認されている。
カグラチョリ駐屯地の軍責任者の一人は、テロリストとバングラデシュ軍が交戦したとのこの情報を否定し、戦闘は二つのテロリストグループ間で交わされたものだと説明した。
事件発生以来、この地域一帯は戦々恐々と静まり返っている。さらに情報ではこの地域へバガイチョリ軍事ゾーンおよびコロンガツリ軍事キャンプから各一個小隊が派遣され、現在まで引き続き警戒にあったっている。
バガイチョリ警察署と連絡を取ったとき、警察当局では事件を確認していたが、しかしその詳細を明らかにするのを拒んだ。
http://www.prothom-alo.net/newhtmlnews1/category.php?CategoryID=2&Date=
2004-08-04 (原文はベンガル語)
国連作業部会、バ政府に先住民族の権利保護を要請
Geneva UN Working Group Meet
Govt urged to protect rights of indigenous people
Our Correspondent, Rangamati
[2004.08.05 The Daily Star]ジュネーブで開催された国連先住民作業部会第22会期はバングラデシュに対して国内の先住民族の権利を保護するための措置を執るよう勧告した。
バングラデシュにおける先住民族への権利侵害に関する議題は、会期(7月19日〜23日)2日目の討議の主要議題であったと、出席したバングラデシュ代表団3名がプレスリリースで伝えた。
代表団はPCJSS幹部のモンゴル・クマール・チャクマ氏、チャクマ・ラジャのデバシシ・ロイ氏、そしてPCJSSの学生組織である丘陵学生評議会の幹部一名。彼らは先日帰国した、と昨日当地で発行されたプレス・リリースが書いている。
作業部会はカレダ・ジア首相へ手紙を送り、国の様々な地域で先住民族の権利が「侵害」されていることを憂慮すると表明し、首相に対して、そうした事を止めるために必要な措置を講じるよう要請した、とプレスリリースは述べている。
また、作業部会は首相に対して、先住民族に関係する件で解決していない問題について解決のために早急に取り組むよう要求している。
会議はバングラデシュ政府とPCJSSによって1997年に結ばれた和平協定についても話し合われ、和平協定の完全実施のみがCHTの先住民族の権利を保証し、和平を確立する唯一の道であるとの見解を表明した。
モンゴル氏は記者に対して「首相に送られた手紙には、CHT協定が長年無視されてきた地域(CHT)における和平と正義を確かなものとする基盤を提供している、と書いてある」と語った。
「CHT和平協定については、私たちが会議の議案とするよう求めた後に話し合われた」「私たちはまた、昨年8月26日の(CHT)マハルチョリ事件についても説明し、独立かつ中立的な調査の必要性を訴えた」
「作業部会出席者たちは首相に対して、先住民族の村12ヶ村において一人が殺害され、女性9名が強姦され、25人が怪我を負い、400軒の家が焼き討ちにあったこの事件について、公明な調査を実施するよう要請した」
モンゴル・クマール氏は、出席者たちはCHT和平協定の完全実施とCHTからの軍の撤退を要請した、と話した。
プレスリリースによれば会議に出席したのは、米国、フランス、日本、オランダ、ドイツ、カナダ、スイス、スウェーデン、ペルー、フィリピン、マレーシア、ネパール、(オランダ?)、オーストラリア、グリーンランドの代表たち。
http://www.thedailystar.net/2004/08/05/d40805070264.htm
アムネスティ・インターナショナル会員によるバングラデシュ政府への要請文
※以下の書簡はアムネスティ・インターナショナルのメンバーによって書かれ、2004年7月19日にインターネットニュースサイトのNews
From Bangladeshに掲載された。インターネットで調べる限り、日本語訳が見あたらないので(8月1日時点)ここに紹介することにしたが、翻訳・掲載に当たって特に関係者から許可を得た訳ではないことを断っておく。
なお、原文ではtribal inhabitants (部族住民)とあるのを、ここでは先住住民まはた先住民と訳した。
以下、書簡本文
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Dr. Hermann Beer
Wehlauerstrasse 103
76139 Karlsruhe
Germany
Professor Dr. Iajuddin Ahamed
Presidential Secretariat
Old Sangsad Bhaban
Tejgaon
Dhaka
BANGLADESH
Telefax: (00 880) 2 9566242
Karlsruhe,16 July 2004
大統領閣下
チッタゴン丘陵地帯和平協定の締結から6年以上過ぎたにも関わらず、同地域の先住住民はベンガル人入植者からの攻撃に常に脅えながら暮らしています。アムネスティ・インターナショナルはチッタゴン丘陵地帯において治安要員による人権侵害等の犯罪行為が処罰されない傾向にあることを憂慮しています。
この書簡で私は2003年8月にカグラチョリ県のマハルチョリ地域で発生した攻撃を例に取ります。事件はマハルチョリ・バザール、ラメス・カルバリ・パラそしてカレンガナラの村々で起きました。アムネスティ・インターナショナルに寄せられた目撃者の証言によれば、男性一人が家族の目の前で殺され、9ヶ月の乳児が不可解な死に方をし、9人の女性が性的暴行を受け、その内の一人は輪姦され、多くの人々が重傷を負い、数百軒の家が焼き討ちされ、そして数十軒の家が略奪されています。
証言によれば、警察は当初先住民からの訴えを聞き入れることを拒み、それどころかベンガル人入植者のためにこの地域の部族住民に対する訴状を受理しました。
わたくしは、マハルチョリ事件の被害者と遺族に対する補償およびチッタゴン丘陵地帯の部族住民に対する将来の攻撃から彼らを確実に守るためにバングラデシュ政府が確固とした措置を取られることを緊急に要請します。
わたくしは、マハルチョリにおける先住民に対する攻撃に関し権威ある機関による独立・公平な調査が開始されるよう強く希望しています。当局は、証人その他の被害者が再び攻撃されたり脅迫されることを恐れることなく証言出来るよう、審理開始前に彼らの身の安全を確実に守るための措置を執るべきです。
調査には下記の点を十分に含むべきです。
1)殺害: Binud Bihari Khishaさんと9ヶ月の乳児Kiritonちゃんを殺害した犯人の特定、および犯人を起訴するよう勧告すること。
2)強姦および性的暴行: 調査には軍の兵士を含め、攻撃のさなかに女性に対する強姦および性的暴行を犯した個人を特定すること、そしてそれらの者を起訴するよう勧告すること。
3)先住民家屋の焼き討ちと略奪: 捜査では、先住民家屋への焼き討ちおよび略奪に加わったベンガル人入植者の特定、およびそれら犯人を起訴すること。関係機関は財産および所持品を失った先住民の家屋の再建と復興を支援すること。
4)権利と補償: 捜査には、攻撃に関する先住民からの告訴の受理を拒否した警察官を特定すること、およびそれらの警察官を懲戒し犯罪者として処罰するよう勧告すること。
わたくしはバングラデシュ政府に対して、チッタゴン丘陵地帯の先住民の安全と彼らの保護を保証し、および将来の攻撃を予防するための緊急な行動を取られるよう要請します。わたくしは政府に対して法執行官が国際的に認知されている人権基準を遵守するための十分なトレーニングを受け、そして、人権侵害に関係した治安要員は誰であれ、遅滞なく国際基準に合致した公正な裁判にかけるよう求めます。
敬具
Cc:Begum Khaleda Zia
Office of the Prime Minister
Gona Bhaban
Old Sangsad Bhaban
Tejgaon
Dhaka
BANGLADESH
Cc:Md. Lutfuzzamann Babar
Ministry of Home Affairs
Bangladesh Secretariat
Building 4
Dhaka
BANGLADESH
Cc:Moni Swapan Dewan
Ministry of Chittagong Hill Tracts Affairs
Bangladesh Secretariat
Dhaka
BANGLADESH
英語原文は、http://www.bangladesh-web.com/view.php?hidDate=2004-07-19&hidType=HIG&hidRecord=0000000000000000014856
先住民族フォーラム、エコパーク計画中止とでっち上げ逮捕の撤回を政府に要求
[2004.07.31 The Daily Star] バングラデシュ先住民族フォーラム(BFIP)は昨日、改めてタンガイルで進められているモディプール・エコパーク計画の中止と先住民族に対する「でっち上げ逮捕」の撤回を要求した。
「エコパークはモディプールの森の生態系のバランスを破壊し、先住民族を彼ら自身の土地から追い立てる」と、フォーラムの事務局長ションジップ・ドロン氏はダッカのCentral
Shaheed Minar(言語運動記念碑)で開かれれた集会で演説した。 「モディプール・エコパークは森林保護のためのプロジェクトではなく、正しくは大規模な汚職を行うためのプロジェクトである」と付け加えた。
先住民族は彼ら自身の土地に対する権利の確立のために闘っているに過ぎないにもかかわらず、反国家活動を行っているとしばしば非難される、とションジップ氏は述べた。
「指名手配書に記載されている犯罪者たちは簡単に釈放されるが、しかし「無実」の先住民族が保釈された例はない」。
ションジップ氏は国内の他の地域の先住民族たちも、同じく土地を奪う目的を持った有力者たちから嫌がらせを受けている、と語った。 また、先住民族の憲法上の権利の確立を要求した。
ダッカ大学のメジバ・カマル教授は、政府は先住民族がこの国から去らざるを得ないような状況を作り出している、と話した。 「我々は
独立から30年経ったにもかかわらず、民族対立のない国を作ることに失敗した」。
ダッカ大学H・K・アレフィン教授は、政府はこの国の先住民族に対して非人間的な対応を取ってきたと強く非難した。
Bangladesh Chhatra Jubo Oikya事務局長ニルモール・チャタルジー氏は、政府は、我が国には民族対立は存在しない、と常に言っているが、国に関するいかなる事でも、少数民族を代表して何かを発するのは困難である、と述べた。
フォーラムの指導者たちは、もしも政府が彼らの要求に応じない場合は8月2日モディプールでの大集会のあとに次の行動について表明することになるだろう、と語った。
集会に先立って参加者たちは、(今年の)1月3日、モディプール・エコパークの計画予定地を囲む壁の建設に抵抗して警察に射殺されたピネン・スナル氏を称えるため黙祷を捧げた。
集会ではガロ民族リーダーのアルベルト・マンキン氏およびラジェシ・レマ氏、そして人民フォーラム常任幹部パンカジ・バットチャルヤ氏も演説した。
http://www.thedailystar.net/2004/07/31/d40731060158.htm
世界の先住民族代表、CHT和平協定実行を要請
[2004.07.27 Prothom-alo]様々な国の先住民族リーダーたちと人権活動家たちがカレダ・ジア首相に対してCHT和平協定の実行と、一年前に起きたマハルチョリ・ウポジラでの民族対立による暴力事件の公正な調査を要請した。この要請はジュネーブで開催された第22回国連先住民族フォーラムの場でなされた。昨日JSSがプレス・リリースした。
要請の内容は次の通り。
長年にわたる紛争を終わらせるために政府とJSSとの間で1997年に和平協定が結ばれたにも関わらず、いくつかの重要な協定事項が依然として実行されていないことを大変残念に思う。さらに過去数年間はCHTの全般的な状況のみならず、人権状況も悪化の一途を辿っている。具体的な要請事項として、2003年8月23日にマハルチョリで発生した民族対立の暴力事件に関する中立的な調査委員会の設置、陸軍、アンサル、APBNおよび村落防衛隊の全臨時キャンプの撤廃、「ウッタラン作戦」と呼ばれる軍事作戦の中止、そして土地委員会規則に基づく先住民族の土地権の回復および和平協定のすべての条項の速やかなる実施を挙げている。
署名者は、Victoria Courpuge(国連先住民フォーラム)、Lubim Macktinez(アメリカ国連人民議会)、Matheius
Ares(スウェーデンサーミ評議会)、Anne Fitz Patric、Hayato Lagamuba(イギリス)、Tulia
Lone(カナダ)、 アンドウアキコ(日本), Stifen J. Wasi(ドイツ), N. Paliama(オランダ), Permen
Renaren(スペイン)、その他。
今年もそうであるが同じ文脈の要請は、ジュネーブで開かれる国連先住民作業部会の第19会期から23会期まで毎年行われている。この会議にはバングラデシュを含め世界中の様々な地域から千人以上の先住民族の代表が出席し、加えて政府およびNGO、人権活動家その他が参加している。
http://www.prothom-alo.net/newhtmlnews1/category.php?CategoryID=5&Date=
2004-07-27(ベンガル語)
(訳注)臨時キャンプ もともとはシャンティ・バヒニの活動を警戒して通常道沿いの小高い丘に設置さた前哨基地。アンサルは屯田兵のようなもの、APBNは不明、村落防衛隊(VDP)は住民を軍にの下に組織した治安組織の一部で、若く優秀な隊員は軍にリクルートされる。和平協定では国境警備隊を除き、約500あるすべての臨時キャンプの撤廃が合意されたが、殆ど廃止されていないだけではなく現ジア政権になってから新たなキャンプが多数建設されたと報告されている。
さらに悪化する洪水
ダッカの大洪水さらに悪化。断水、下水機能停止、累計285名死亡
[2004.07.26 The daily Star] 今回の大洪水は1988年以来最悪を記録し、ダッカを含む中央地域で洪水はまるで根を下ろしたかのようにさらに悪化している。洪水の地域はさらに広がり、2500万人以上の人々が危機的状況にある。「災害フォーラム」というNGOのまとめによると、洪水は昨日17県(主として首都圏)でさらに悪化し、河川は雨によって引き続き増水している。
首都の40%が浸水し、500万人が影響を受けている。ブリガンガ河の氾濫が収まらないために水道と下水システムが機能していない。水道と下水システムの破綻により1300万人が暮らすダッカ市の殆どの家庭への給水が止まり、そして悪臭がする洪水が水道パイプに流れ込んでいる。
モチジール、ファキラプール、グルシャンなど水が溢れてしまった地区のリストに新しくナヤパルタンが加えられた。
洪水予報警告センターは、「ダッカ市の洪水の状況はさらに悪化する模様」と昨日の速報で伝えた。
ダッカ市長サデック・ホセイン・コカはナガール・バーバンで開かれた区長会議において、特定の政党との結びつきをもたない人々に向けて洪水の被災者を助けるための行動を要請した。
首都の学校や大学の殆どは救援キャンプに様変わりし、数千人もの家を失った人々が市内の各地から避難している。
ブリガンガ河は、危険水位から58センチも水かさが増していたが、さらに11センチ上昇し、その上、バル河では危険水位から188センチであったのが、さらに8センチ水かさが増した。
政府の通信社であるBSSは、洪水でさらに58人が無くなって、バングラデシュが洪水に見舞われた7月第1週から合計で285人が死亡したと伝えた。予報によれば、北部および北西部の県−シレット、シラジガンジ、クリグラム、ランプール−ではいくらかよい方向に向かっているようである。
<ブラマンバリアが孤立>
ブラフマンバリアでは大洪水によって過去一週間で24人が死亡し、98ユニオンと4県庁所在地で浸水し200万人が孤立している。
同県では洪水によって、146頭の牛が流され、道路96キロ、学校50校、堰堤194キロ、82の橋、家屋13,990棟そして21,615ヘクタールの作物に被害が出ている。道路もブラマンバリア−ダッカ間、同−チッタゴン、同−シレットを含めすべて冠水している。
県と救援・復興事務所は492ヵ所のシェルターを開設し、22万5千人の被災民を収容。ロイター通信は、インド、バングラデシュ、ネパールにおける洪水のために過去一ヶ月間でほぼ570人が死亡し、数百万人が家を失い、下痢をはじめ水による伝染性の病気が爆発的に増えていると伝えた。
下痢は殆どの洪水地域で蔓延し、数百の医療チームが病気の蔓延と闘っている、と保健当局高官は話す。
当社ガイバンダ通信員の話: 洪水は県北部の50万世帯を襲い、河川は依然として危険水位を越えて氾濫している。人々は安全な飲み水なしで僅かな食料だけで土手の上で避難生活を送っおり、政府と非政府組織は救援活動の用意をしている。
バリサル通信員は、この24時間で県南部の洪水で子供4人が死亡し、過去7日間で計8名が命を奪われた、と伝えている。
オリ・ガジの娘で小学3年生のラベヤ・ベグンちゃん10歳は、土曜の夜マヘンディガンジ・ウポジラのガグリア村の親戚の家から自宅に帰る途中に洪水に溺れて死んだ。
ムラディ・ウポジラのチャーカレカ村のジャハギール・サーダーの4歳の息子ナイムちゃんは、土曜の夜に柱の上の台で寝ていたときに蛇に咬まれて死んだ。
バハドゥオプールのディパクちゃん4歳とアガリジハラ・ウポジラのバシャル村のバブちゃん2歳も洪水で水死し、二人の遺体は昨日発見された。
パブナからの通信員のレポートでは: パブナ地方を流れるパドマ河とジャムナ河の水位は丸一日上昇を続けており、洪水の状況はさらに悪化している。
シレット地域ではいくつかのウポジラで水が退いており少しよくなっているが、クシヤラ河が氾濫しているので残りのウポジラの状況は変わっていない。
シレット市とゴラプガンジ、ベアニバザール、ゴワインガット、カナイガット、そしてジャキガンジとを結ぶ各道路は未だに復旧していない。
乾いた土地はどこにもなく、土曜日の午後にはジャガンナスプールである家族は13歳の少女の死体を水に浮かべていた。ハフィジャ・ベグンはシェルプールの彼女の姉の家の前で、ボートが転覆して溺れ死んだ。
マニクガンジの殆どの家は3〜4フィート水に浸かり、県庁所在地と5つのウポジラ間の道路は通行不能となっている。
http://www.thedailystar.net/2004/07/26/d4072601011.htm
CHT地域評議会ルール作成の動き
[2004.07.18 The Nation] 政府はチッタゴン丘陵地域評議会と丘陵県評議会の権限に関する規則の枠組みを作成すると発表した。
この決定はモニショポン・デワンCHT担当省副大臣を議長に昨日ダッカで開催された会議で決められた。 丘陵地域評議会と3丘陵県のこのような調整会議は、4党連立政権が発足して以来初めて。
会議では、地域評議会と県評議会の間で双方の仕事の調整が欠如している事に関して話し合われた。 地域評議会議長で丘陵民族統一党党首のションツ・ラルマ氏は、1997年に和平協定が締結されたが依然として地域評議会の規則は定まっていない、と述べた。
モニ・ショポン・デワン副大臣は、彼らは地域評議会と県評議会の法的権限に関する規則の作成を決定したと述べた。副大臣は今回のような評議会間の調整会議を今後は2ヶ月毎に開くと述べた、と昨夜BBCが報た。
http://nation.ittefaq.com/artman/publish/article_10873.shtml
英国、CHT開発計画に資金提供の用意
[2004.07.19 BSS] イギリスはチッタゴン丘陵地帯の社会環境開発に対して積極的に資金提供する意向であるとアンワール・チョウードリー駐バングラデシュ英国大使が表明。
イギリスは第1段階として保健、教育、電気、通信分野へ資金提供したいと述べた。
大使はその後、モニ・ショポン・デワンCHT担当省副大臣をダッカの庁舎へ訪ねた。 この訪問では、CHTの状況に関するそれぞれの立場からの意見交換も行われた。彼らは両友好国の二国間の現在の関係を今後さらに深めていきたいと希望した。
副大臣は大使に感謝の意を表明し、我が国はイギリスからのさらなる資金提供を期待していると述べた。(以下、省略)
Bangladesh Journalhttp://www.bangladeshjournal.com/index.php?ID=1684
カプタイ・ダム、増水で危険に
[2004.07.13 The Daily Star] カルナフリ川下流のカプタイにある我が国唯一の水力発電ダムが脅威にさらされている。これは、豪雨とルシャイ丘陵からの激流によってダムへの水圧が上昇しているためである。プラント・マネージャーのリアカット・ウラー氏が記者たちに語った。
ダム当局によると、昨日、ダムの水位が許容水位ぎりぎりまでに達したが、依然として山から大量の水が流れ込み降り続く豪雨と合わせて増水を続けており、警戒すべき状態にある。
公式発表では、ダムの許容最高水位である海抜109フィートに対して昨日朝8時には海抜105.7フィートまで水位が上昇している。
ダムは昨年の地震でもダメージを受けており、この水位は建設から数十年経つ古いダムにとって危険であると関係者は憂慮している。 ダムは1950年代に当時のパキスタン政府によってカルナフリ川を堰き止めて作られ、1960年から発電している。
リアカット氏によれば、ダムは16門の排水口を9フィートを残して全開し、毎日19万cusecを排水している。「我々は水位の状態を監視し、常に新しい進展状況を高官たちに伝えている」
と氏は付け加えた。
ランガマティ県長官Jafar Ahmed Khan氏はダムの本体に関する特別調査の必要性を認めた。
一方、電源開発局(Power Development Board)は新たな発電機を増設するために調査を実施してきた。現在、5基の発電機が稼働している。
http://www.thedailystar.net/2004/07/13/d40713012121.htm
インド・マハラシュトラ州 先住民族の子供の死亡が急増
By Zubair Ahmed BBC
correspondent in Bombay
[ 2004.07.06 BBC WORLD] 昨年、インド・マハラシュトラ州の先住民族エリアでは栄養失調が直接または間接の原因となって6歳以下の子供約9千人が死亡した。
平均すると500人以上の子供が毎月死んでいる。 西部に位置するこの州の政府は、栄養失調だけで死に至ることはなく、多くの子供は病気で死んだのだと言っている。
データーによれば、4月から5月だけで15の部族地区で1000人以上の子供が死んだ。
高い失業率
すべての子供はマハラシュトラ州に住んでいた6歳以下の乳幼児。州健康局によって発表された統計では過去12ヶ月に8,500人死亡している。同州の部族地区はインドの中でもっとも低開発の地域で、高い失業率と栄養失調は当たり前のようになっている。死の危険にさらされている6歳以下の先住民族の子供は、80万人以上に上る。
政府保健サービス局局長のスバシュ・サランケ博士は、栄養失調は子供たちの死因の一要素ではあるが、それだけが原因ではない、と言う。彼は、伝染病や低体重での出産、早産など多くの理由があると言った。
移動診療所
しかし、保健活動家たちは、直接にせよ間接にせよ、栄養失調が主たる原因であると信じている。栄養失調の子供たちは適切な食べ物が不足しており、それが病気と闘うことが出来ない直接の原因であると彼らは主張している。
保健活動家のアマール・ジャセニ医師は、州政府が栄養失調を子供たちの死亡の主な原因として認めることに気が進まないのは理解できると語った。「もし、政府が栄養失調を死亡の原因だと認めたら、それは大きな政治問題となるだろう」。
保健サービス局は部族地域での子供たちの死亡への対策として130ヶ所の移動クリニックを設置し20台の救急車を投入した。 スバシュ・サランケ博士によれば、これらの地域での乳児死亡率は44%であり、90年代と比較すると11%減少している。博士は、次の5ヵ年で25%まで低下させると言った。
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/south_asia/3871133.stm
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[訳者註] マハラシュトラ州の部族民(先住民族)
マハラシュトラ州トライバル(部族民)局によれば、同州の指定部族は1991年センサスで47民族731万8千人でインド諸州の中ではマディヤ・プラデシュ州の1540万に次いで2番目に多い。そのうち、49%が指定地域(scheduled
areas)に暮らしている。 1981年センサスで人口が10万人以上の指定部族は次の通り。数字は10万人単位。Gond 11.63、Bhil
9.93、Mahadeo Koli 7.87、Warli 3.61、Kokna 3.53、Thakur 3.23、Halba 2.43、Andh
2.32、Koli Malhar 1.77、Katkari 1.75、Kolam 1.18、Korku 1.16、Gamit 1.11
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